研究課題/領域番号 |
23K07721
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
西本 光宏 国際医療福祉大学, 国際医療福祉大学三田病院, 教授 (90646572)
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研究分担者 |
丸茂 丈史 国際医療福祉大学, 医学部, 教授 (70265817)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 慢性腎臓病 / エピジェネティクス / DNAメチル化 / バイオマーカー |
研究開始時の研究の概要 |
これまでに、ヒト正常腎臓組織から腎臓構成成分ごとに細胞を分取し、近位尿細管のマーカーとなるDNAメチル化を見出し、この尿中メチル化値の診断価値について示した。DNAメチル化による尿細管障害の診断法に続いて、本研究で糸球体のマーカーとなるDNAメチル化の検討を進める。糖尿病に加えて、糸球体腎炎症例を対象に解析を進めて、予後ならびに治療効果の予測が可能となる非侵襲的な診断法の開発を目指す。また、糸球体特異的なDNAメチル化によるマーカー導出に加えて、網羅的解析を用いた診断マーカーの導出を行う。
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研究実績の概要 |
尿中には腎臓細胞が剥離落下してきており診断的な価値が高いが、適切な定量の手法が確立できていない。本研究では、尿中に剥離落下する腎臓細胞のDNAメチル化に着目して、慢性腎臓病患者の予後予測する診断法を開発することを目的としている。DNAメチル化の解析は細胞の定量に応用ができ、がんや臓器障害の診断に利用されるようになった。これまでの研究で、尿中に含まれる腎臓細胞のDNAメチル化値を尿細管障害の指標として、腎機能が悪化している糖尿病患者を抽出する方法を報告した。本研究では、報告した尿細管障害DNAメチル化マーカーが、非糖尿病の腎障害活動性に対しても有用なのか調べる。尿細管に続いて、糸球体のマーカーとなるDNAメチル化部位を見出し、糸球体マーカーDNAメチル化部位の尿中細胞メチル化値が、各種腎疾患の活動性と関連するかを解析する。腎疾患活動性の評価はeGFR変化、腎生検所見、治療反応性などを指標として進める予定である。 本年度は、倫理審査を経たうえで、腎生検を施行した糖尿病および、IgA腎症、ネフローゼ症候群などの非糖尿病性腎疾患症例の尿の採取を進めた。また、糸球体特異的なDNAメチル化部位を同定する目的で、正常腎臓検体の部位別検体の分取を進めて、Infinium Epic Methylation kitによる解析を行った。 腎疾患の診断には腎生検が必要であるが、必ずしも施行できない症例や、繰り返しての生検が難しい場合が多い。本研究により、腎疾患の活動性が予測できる手法が開発できれば、病態把握と治療選択に役立てることができる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
生検を施行した腎臓疾患患者の尿の採取を進めた。糖尿病およびIgA腎症、ネフローゼ症候群などの非糖尿病性腎疾患症例のサンプルが得られている。正常腎臓内の部位ごとのサンプルをマイクロダイセクションで分取した。得られた尿および腎臓組織の一部のサンプルについてInfinium Epic Methylation kitによる解析を行った。
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今後の研究の推進方策 |
糸球体細胞のマーカーとなるDNAメチル化部位の同定にむけて、正常腎臓部位から腎臓構成部位ごとの組織分取を進める。DNAメチル化値をInfinium Epic Methylation kitを用いて網羅的に比較し、糸球体細胞でのみDNAメチル化が低値を示す遺伝子部位を複数同定する。同定した遺伝子部位は、糸球体マーカーとして利用できる。尿沈渣中の、糸球体マーカー部位のDNAメチル化値は、尿中に剥離落下する糸球体細胞数を反映し、慢性腎臓病の活動性の指標になると思われるので、尿中マーカーDNAメチル化値と臨床パラメーター、生検所見との関連解析を行う。さらに、このメチル化値を糸球体障害マーカーとして従来の予測法に加えることにより、治療反応性やeGFR低下などの腎予後の予測が改善するか検討する。これまでに得られている尿細管メチル化マーカーについても同様の解析を進める。
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