研究課題/領域番号 |
23K07727
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53040:腎臓内科学関連
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
中島 章雄 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (20624688)
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研究分担者 |
内山 威人 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (40459615)
浦島 充佳 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (80203602)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 骨・ミネラル代謝 / ビタミンD / 感染症 / CKD |
研究開始時の研究の概要 |
感染症予防効果の機序として①ビタミンDのワクチン接種後抗体産生能の促進作用と,②ビタミンDによるACE-2への影響の2つを想定している.特にACE-2は新型コロナウイルス感染症で着目を浴びている蛋白である.本研究はビタミンDによる感染症予防効果を明らかにし,新たなビタミンDを介した感染症予防の実現につながる可能性がある.本研究課題では腎不全患者の免疫とビタミンDとの関係性を基礎研究および臨床研究の両面からアプローチし、明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究は腎不全患者を対象にビタミンDの感染症予防効果、免疫機能への関与を明らかにすることを目的とする。特に新型コロナウイルス感染症は依然として罹患後の生命予後は不良であり、特に腎不全患者の罹患率および死亡率は共に高値であるため引き続き大きな医学的課題である。今回、血液透析患者450名を対象に、COVID-19ワクチンの抗体価がビタミンD製剤の使用の有無で異なるか検討した。ワクチン接種前、接種1か月、2か月、3か月後のワクチン抗体価を透析開始前の血清で評価した。そしてビタミンD製剤を使用群で接種前、1か月後、2か月後、3か月後、いずれの時期においても抗体価が有意に高値であることを明らかにした。本研究結果はビタミンDのCOVID-19への抗体産生能の増強効果を腎不全患者で示すため、論文発表を行った(Ther Apher Dial. 2024 Mar 19. doi: 10.1111/1744-9987.14121)。今後はビタミンDの感染への影響をビタミンD製剤の使用、ビタミンD濃度に関与する重要な因子であるPやFGF23などの役割を含めて解析を行ってゆく。とくにビタミンD濃度にどのような因子が関与するかを明らかにし、効率的なビタミンDの介入方法の確立を目指してゆく。またビタミンDのより詳細な感染症への影響や、免疫機能、炎症機能への関与を明らかにし感染症予防効果の機序の解明に努めてゆく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ビタミンD製剤の使用によりCOVD-19のワクチン抗体価が異なるかを論文化した。引きつづビタミンDが感染症や免疫にどのように関与するかを明らかにする。一方で研究対象のリクルート、研究手法の確立で今後時間を要する可能性がある。
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今後の研究の推進方策 |
今後ビタミンD濃度の高低で感染症への罹患が異なるか、またPやFGF23などのビタミンDに関連する因子を含めて腎不全患者を対象に研究を進める予定である。
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