研究課題
基盤研究(C)
IgSF11はイムノグロブリン・スーパーファミリーに属する膜貫通分子で、正常成体組織では精巣と中枢神経に限局して分布する。一方でIgSF11は悪性黒色腫や多発性骨髄腫などの悪性腫瘍で異所性発現し、治療標的の可能性が示唆されていたが、特異抗体が得られないことが足かせとなって、タンパク質レベルでの発現や機能解析は達成されていなかった。申請者らが開発した抗IgSF11抗体を活用し、悪性黒色腫と多発性骨髄腫におけるIgSF11の発現と分子機能を明らかにすると共に、診断や予後予測マーカー、および分子標的治療としての有用性を検証することで、IgSF11を対象とした悪性腫瘍の個別化治療戦略の開発に繋げる。