研究課題/領域番号 |
23K07772
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
梶原 隆太郎 熊本大学, 大学院生命科学研究部(保), 助教 (00738221)
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研究分担者 |
沼川 忠広 熊本大学, 発生医学研究所, 助教 (40425690)
城戸 淳 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 特定研究員 (70721215)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 免疫療法 |
研究開始時の研究の概要 |
免疫チェックポイント阻害薬(ICI)はメラノーマ治療に革新的な進歩をもたらした。しかし、その奏効率は未だ十分ではなく、無効例をいかに治癒にもっていくかが大きな課題である。申請者らはICI無効例を有効例に変える手段として、遺伝子改変iPS細胞から誘導した樹状細胞(iPSC-DC)を用いた新規治療法の開発を行う。本研究ではマウスモデルにて種々の遺伝子改変によるiPSC-DCの抗腫瘍効果およびそのメカニズムを解析し、ICIとの併用効果、または臨床応用のための安全性の検討を行う。
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研究実績の概要 |
免疫チェックポイント阻害薬(ICI)はメラノーマ治療に革新的な進歩をもたらした。しかし、その奏効率は未だ十分ではなく、無効例をいかに治癒にもっていくかが大きな課題である。ICI無効のメカニズムとして、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)が少ないこと、腫瘍のPD-L1やHLA class Iの発現低下等が挙げられ、腫瘍微小環境を変えることがその解決策と考えられ ている。本研究は、ICI無効例を有効例に変える手段として、遺伝子改変iPS細胞から誘導した樹状細胞(iPSC-DC)を用いた新規治療法の開発を行うことを目的とする。 本年度は、iPS細胞から樹状細胞の誘導、特に、腫瘍免疫において重要であることが知られているConventional type 1 dendritic cells (cDC1)の効率的な誘導方法について比較検討を行った。 まず、iPS細胞から血液幹細胞への誘導を、OP9細胞をフィーダー細胞として用いることにより誘導し、その後、CD34陽性細胞をMACS操作にて精製した。このCD34陽性細胞をさらに、OP9細胞もしくはOP9-DL1細胞を用いて誘導し、Flt3Lなどのサイトカインを処理させることにより樹状細胞の誘導を行った。その後、誘導後の細胞が、cDC1に分化しているかどうかを、フローサイトメトリー法とシングルセルRNA-seqを用いて解析し、誘導効率の比較検討を行った。結果として、OP9-DL1細胞とFlt3Lで誘導した細胞は、OP9細胞を用いて誘導した場合に比べ、5倍以上のcDC1分化効率を示し、今後はこの誘導法をベースとして本研究を進めていくことになる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
iPS細胞から樹状細胞(特にcDC1)の効率的な誘導法を開発することができ、これをベースに今後の研究を進めることができる。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、P9-DL1細胞とFlt3Lを用いた新しい樹状細胞誘導法を用いて、遺伝子改変を行ったiPS細胞を誘導し、マウスメラノーマモデルでの「抗PD-1抗体とiPSC-DCの併用効果の検討」や「安全性の検討」を行っていく予定である。
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