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腸管GVHDの治療反応性を規定する局所免疫プロファイルの解明と腸内細菌叢の影響

研究課題

研究課題/領域番号 23K07837
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分54010:血液および腫瘍内科学関連
研究機関九州大学

研究代表者

森 康雄  九州大学, 大学病院, 助教 (90573345)

研究分担者 宮脇 恒太  九州大学, 医学研究院, 助教 (50774709)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
キーワードGVHD / 免疫環境 / 肥満細胞 / マクロファージ / 遺伝子発現解析 / 多重免疫染色 / 腸管免疫 / 腸内細菌叢 / 造血細胞移植
研究開始時の研究の概要

移植片対宿主病 (Graft-versus-host disease: GVHD)は依然として問題となる造血細胞移植後の合併症であり、なかでもステロイド抵抗性の腸管GVHDは予後不良である。腸管GVHDの発症・重症化には、腸幹細胞のダメージや代謝障害に伴う腸管組織恒常性の破綻、腸内細菌叢の乱れなど複合的な要因が関わっていることが知られている。本研究では、GVHD組織内の局所免疫環境も治療反応性の規定因子であるという仮説のもと、診断時の腸管組織を用いた 遺伝子発現解析/多重免疫染色の結果とステロイド治療反応性、腸内細菌叢, 口腔内細菌叢の変化との相関を検証する。

研究実績の概要

Nanostring(nCounter)を用いて腸管GVHD診断時の生検検体(FFPE標本)の遺伝子発現解析を行い、ステロイド治療への良好な反応を示した症例(responder)と反応が不良であった症例(non-responder)の腸管免疫環境プロファイルを比較した。各10検体ずつを用いた解析で、responderではFce受容体やtryptase, cathepsin G, kitなど好酸球や肥満細胞に関連する遺伝子群の高発現を認め、non-responderではFcg受容体やCCL8, CD163, M-CSF受容体などマクロファージに関連した遺伝子群の高発現を認める結果が得られた。
確認された遺伝子発現パターンの差異が、実際にGVHD組織内での細胞の多寡を反映しているのかを検証すべく、Akoya PhenoCyclerによる多重免疫染色を施行した。果たして、responderではmast cell tryptase陽性の肥満細胞比率の増加が、non-responderではCD68陽性のマクロファージ比率の増加が確認された。現在、GVHDのメインプレーヤーであるT細胞と増加していた肥満細胞・マクロファージとの関連について解析を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

予備研究から症例数を増やして検討し、微量検体を用いた遺伝子発現解析結果の再現性を確認することが出来た。また多重免疫染色により、遺伝子発現パターンと矛盾しない組織内の免疫細胞比率の差異を見出せており、次年度以降で治療反応性を規定するメカニズムを解析する準備が整ったと考えられる。ロングリードシークエンサーによる口腔内細菌・腸内細菌叢の解析についても機器の準備・手法の確立は済んでおり、検体収集を進めている段階である。

今後の研究の推進方策

1) 多重免疫染色で得られた結果に関して、cell-cell interactionの観点から解析を進め治療反応性を規定する病態メカニズムの解明を目指す。

2)新規に腸管GVHDを発症した症例で、組織生検を行うタイミングで舌苔および便スワブ検体を採取。臨床経過を含む患者情報を集積する。

3)集積した検体を用いてGVHDの治療反応性と相関する口腔細菌・腸内細菌の変化がないか検証する。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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