研究課題
基盤研究(C)
造血幹細胞移植後の急性肺障害は重篤な移植後合併症であり、原因として感染症や免疫反応などが挙げられるが、その致死率は50-80%にも至る。近年、腸内微生物叢の研究が急速に増えているが、肺の微生物叢の研究も徐々に進んできている。本研究では、移植後急性肺障害を対象として、抗生剤使用等による肺の微生物叢の変化が、急性肺障害の発症あるいは病態悪化を引き起こしているとの仮説のもと、急性肺障害患者における肺の微生物叢の特徴を明らかすることを目的としている。本研究成果は、健常者の喀痰などを用いた肺の微生物叢の移植などによる新しい急性肺障害の治療法開発に有用な情報を与えるものと考える。