研究課題/領域番号 |
23K07871
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54010:血液および腫瘍内科学関連
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研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
後藤 明彦 東京医科大学, 医学部, 主任教授 (00297293)
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研究分担者 |
森下 総司 順天堂大学, 医学部, 客員准教授 (10635866)
今井 美沙 順天堂大学, 大学院医学研究科, 非常勤助教 (50709003)
高野 直治 東京医科大学, 医学部, 准教授 (80445410)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 骨髄増殖性腫瘍 / JAK2V617F / calreticulin / 原発性骨髄線維症 / CD44 / CALR |
研究開始時の研究の概要 |
骨髄増殖性腫瘍(MPN)は造血幹細胞の腫瘍化で発症し,原因遺伝子変異としてJAK2V617FとCALR変異が知られる。MPNは原発性骨髄線維症(PMF),真性多血症,本態性血小板血症に分類され,この順に予後不良で造血幹細胞移植でしか完治しない。同じ遺伝子変異で何故違う病型になるのか,その詳細な機構は明らかでない。この機構を明らかにすることは特に予後不良なPMFに対する新規治療ターゲット開発に繋がる可能性が高い。MPNのモデルでCD44の発現がJAK2V617FとCALR変異でコントロールされることを示唆するデータを元にCD44と関連するMPNの分子病態を明らかにし新規治療開発に繋げる。
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研究実績の概要 |
・JAK2V617F陽性真性多血症患者から確立したJAK2野生型iPS細胞、JAK2V617F片アレル陽性のiPS細胞、JAK2V617F両アレル陽性のiPS細胞の樹立と安定的継代、iPS細胞からCD34陽性細胞への分化、CD34陽性細胞から赤芽球系細胞および巨核芽球系細胞への分化誘導の系を確立・維持した。これらの細胞でのCD44や各種接着因子の発現を検討した。 ・CALR tpye1 (del52) 変異陽性本態性血小板患者から確立したCALR野生型iPS細胞、CALR type1片アレル陽性のiPS細胞のiPS細胞の樹立と安定的継代、iPS細胞からCD34陽性細胞への分化、CD34陽性細胞から赤芽球系細胞および巨核芽球系細胞への分化誘導の系を確立・維持した。これらの細胞でのCD44や各種接着因子の発現を検討した。 ・CALR tpye2 (ins5) 変異陽性本態性血小板患者から確立したCALR野生型iPS細胞、CALR type2片アレル陽性のiPS細胞のiPS細胞の樹立と安定的継代、iPS細胞からCD34陽性細胞への分化、CD34陽性細胞から赤芽球系細胞および巨核芽球系細胞への分化誘導の系を確立・維持した。これらの細胞でのCD44や各種接着因子の発現を検討した。 ・TPO依存性細胞株UT-7とUT-7にCALR tpye1およびCALR tpye2を各々を安定的に導入しTPO非依存性となった細胞株を用いてCD44や各種接着因子などの発現変化を親株や空ベクターを導入したUT-7と共に各種条件下に検討した。 ・JAK2V617Fをコンディショナルに発現させるためのJAK2V617FをTet-ON vectorに入れたベクターを完成させた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
JAK2がなかなかPCRで増えず、TPO依存性細胞株へ導入するベクターの完成が遅れていた。 iPSのうちで細胞の増殖が遅いものがあり解析に十分な細胞数を得るのに時間がかかった。
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今後の研究の推進方策 |
JAK2V617Fをコンディショナルに発現するためのベクターが完成したので、TPO細胞株に導入(UT-7の他、MO7eも予定)し、安定した細胞株を樹立し、細胞の細胞外基質への接着性の変化や走化性の変化など細胞生物学的解析を加速化する。
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