研究課題/領域番号 |
23K07907
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
水島 伊知郎 金沢大学, 附属病院, 助教 (50645124)
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研究分担者 |
伊藤 清亮 金沢大学, 医薬保健学総合研究科, 特任准教授 (10467110)
川野 充弘 金沢大学, 医学系, 協力研究員 (20361983)
原 怜史 金沢大学, 附属病院, 助教 (80749820)
山田 和徳 金沢医科大学, 医学部, 教授 (90397224)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | IgG4関連疾患 / IgG4関連循環器/後腹膜病変 / 喫煙 / モデルマウス / 動脈周囲/後腹膜病変 |
研究開始時の研究の概要 |
IgG4関連疾患は臓器の腫大や線維化を特徴とする免疫介在性の全身性疾患であり、喫煙と本疾患罹患との関連が観察研究により示唆されている。申請者らは本疾患の臨床的検討により、喫煙と本疾患の動脈周囲及び後腹膜病変との関連を報告している。そこで、当グループで保有する本疾患患者の臨床情報や、申請者が参加する厚生労働省研究班におけるレジストリデータを用いて①「喫煙が本疾患の発症・進展や各臓器病変に与える影響」を明らかにし、また、IgG4関連疾患モデルマウスであるLAT Y136F変異マウスを用いて、マウスにおける①に加え②「本疾患の免疫学的病態に与える喫煙の影響」を明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究では、喫煙と疾患罹患との関連が示唆されているIgG4関連疾患について、保有している本疾患患者の臨床情報や、申請者が参加する厚生労働省研究班におけるレジストリデータを用いて①喫煙が本疾患の発症・進展や、各臓器病変、特に動脈周囲及び後腹膜病変に与える影響を明らかにし、また、IgG4関連疾患モデルマウスであるLAT Y136F変異マウスを用いて、マウスにおける①に加え②本疾患の免疫学的病態に与える喫煙の影響を明らかにすることを本研究の目的とした。 IgG4関連疾患症例の臨床情報を用いた解析では、動脈病変、後腹膜病変、心臓病変を有するIgG4-RD患者と類似疾患患者(Mimicker)を多施設共同にて合計183症例収集し、喫煙、メタボリック症候群、心血管疾患の既往などとの関連を検討したところ、Mimickerと比較しIgG4-RDにおいて喫煙歴が有意に高率にみられ、関連性が示唆された。引き続き症例を収集するとともに、研究代表者(水島)・分担者(川野)の申請により利用可能な厚労省研究班のレジストリデータを用い、喫煙と各臓器病変の頻度、IgG4値等の血液所見、GC等の治療への反応、動脈瘤化・破裂の有無等の因子間の関連を解析し、本疾患の臨床像に与える喫煙の影響を検討する予定である。 ホモ変異マウスのみ病態解析に使用可能なLAT Y136変異マウスマウスにおいて、ホモマウス作成に時間を要しており、特に頻度が10%ほどと低率な動脈/後腹膜病変による水腎症例の収集に関して、CTによる効率的な屠殺前の対象例同定を図っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
IgG4関連疾患症例、また類似疾患症例の臨床情報を用いた検討は、多施設共同での症例収集を進めており、順調に進捗しており、今後厚労省研究班のレジストリデータも活用する予定である。一方で、動脈周囲/後腹膜病変に対して外科的治療の機会が減少しており、ヒト病理検体の確保に時間を要している。 ホモ変異マウスのみ病態解析に使用可能なLAT Y136変異マウスマウスにおいてホモマウス作成に時間を要し、さらに、同マウスにおいて動脈/後腹膜病変による水腎症の頻度は10%ほどと低率であり、頻度の低い臓器病変の収集に時間を要するため、達成度をやや遅れているとした。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は、多施設共同研究による臨床データからIgG4関連疾患の各臓器病変と喫煙との関連について引き続き解析を進めながら、厚労省研究班の前向きレジストリデータの活用を検討していく。また、ヒトIgG4関連疾患病変、また類似の病変を有する他疾患において、引き続き病理検体確保を図る。LAT Y136Fホモ変異マウスについて、頻度の低い臓器病変も含め、CTにより対象例を事前に効率よく同定することとあわせ、検体確保を図り、また喫煙に関連した負荷を加えた際の影響について検討する。
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