研究課題/領域番号 |
23K07908
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54020:膠原病およびアレルギー内科学関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
細萱 直希 長崎大学, 病院(医学系), 准教授 (60582020)
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研究分担者 |
森本 心平 長崎大学, 病院(医学系), 助教 (60822327)
迎 寛 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 教授 (80253821)
福井 翔一 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 助教 (80770833)
川上 純 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 教授 (90325639)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 関節リウマチに伴う間質性肺疾患 / RA-ILD / 呼吸器感染症 / 関節リウマチ / 間質性肺疾患 / RA-ILDにおける呼吸器感染症 |
研究開始時の研究の概要 |
関節リウマチ(RA)において、間質性肺疾患(ILD)、呼吸器感染症はいずれも重要な合併症であり、RA-ILDについても呼吸器感染症は予後に大きく影響を及ぼす病態であるが、両者の関連についてのエビデンスは乏しい。 本研究では、RA-ILDの呼吸器感染症発症リスク因子としてのRAの臨床的特徴や画像を含むRA-ILD の特徴、肺局所のマイクロバイオームや免疫細胞フェノタイプによって特徴づけられる肺の状態とRA治療薬やRA疾患活動性との関連性、肺の状態がその後の感染症発症を予測できるかを多層的に明らかにし、RA-ILDの呼吸器感染症発症に関する病態解明および予後改善に繋がる知見を得ることを目的とする。
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研究実績の概要 |
関節リウマチ(RA)において、間質性肺疾患(ILD)、呼吸器感染症はいずれも重要な合併症であり、RA-ILDについても呼吸器感染症は予後に大きく影響を及ぼす病態であるが、両者の関連についてのエビデンスは乏しい。本研究では、RA-ILDの呼吸器感染症発症リスク因子としてのRAの臨床的特徴や画像を含むRA-ILDの特徴、肺局所のマイクロバイオームや免疫細胞フェノタイプによって特徴づけられる肺の状態とRA治療薬やRA疾患活動性との関連性、肺の状態がその後の感染症発症を予測できるかを多層的に明らかにし、RA-ILDの呼吸器感染症発症に関する病態解明および予後改善に繋がる知見を得ることを目的とする。 長崎大学病院にて気管支鏡検査が必要と判断され、研究参加に同意が得られた関節リウマチ患者のうち25例から得られた臨床的特徴(患者背景、検査所見、画像所見、気管支肺胞洗浄液)とその後の経過観察中における呼吸器感染症発症(感染あり7例、なし18例)について検討を行ったところ、呼吸器感染症のある群ではPerformance Status(PS)が有意に低下しており、気管支肺胞洗浄液採取細胞のうち制御性T細胞(Treg)、ヘルパーT17細胞(Th17)が有意に減少していた。呼吸器感染症ありの群の症例数が少なく結果の解釈は限定されるもののではあるが、これらの呼吸器感染症発症との関連が示唆された。 また、気管支肺胞洗浄液で実施した網羅的細菌叢解析においては、Prevotellaceae、Pasteurellaceae、Veillonellaceaeの分布にやや違いがある印象ではあったが、α多様性、β多様性ともに有意な差は認められなかった。 また同患者から採取した喀痰の網羅的細菌叢解析においても、呼吸器感染症発症有無について、α多様性、β多様性ともに有意な差は認められなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
関節リウマチに伴う間質性肺疾患患者の呼吸器感染症発症リスク因子の探索について、臨床データ解析、肺局所におけるマイクロバイオームの解析、免疫細胞フェノタイプに対する検討として一次的探索としてフローサイトメトリーに続きバルクRNAシークエンスまで実施する計画であったが、呼吸器感染症との関連について、肺局所におけるT細胞サブセットが関連していることが示唆されたことから、サイトカインの評価を優先する方針として進めたため、バルクRNAシークエンスは次年度に実施することとしたため、研究としては計画からやや遅延している。
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今後の研究の推進方策 |
RA-ILD患者の呼吸器感染症発症を含めた臨床的データ収集を進めるとともに、現在の研究体制からT細胞関連サイトカイン評価をより効率的に進めるため、研究分担者を2名追加したうえで、サイトカインのマルチプレックス解析を行う予定である。これらから得られる結果を踏まえ、バルクRNAシークエンスを含め、下気道検体を用いた免疫細胞フェノタイプの解析や宿主遺伝学的検討を進める。
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