研究課題/領域番号 |
23K07927
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54030:感染症内科学関連
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研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
宮崎 治子 東京医科大学, 医学部, 准教授 (10527948)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | type 1 pilus / 肺炎球菌 / 付着因子 / 薬剤感受性 |
研究開始時の研究の概要 |
現行の肺炎球菌ワクチンは全ての肺炎球菌血清型を予防できない。非ワクチン血清型35Bは、付着因子 type 1 pilus (T1P) 遺伝子を高率に保有し、また、T1P保有株はペニシリンに低感受性であった。そこで、T1Pの肺炎発症への関与および薬剤低感受性との関連を解明し、予防・治療へ応用することを目的として、付着に際してのT1P発現と発現を促進する宿主側因子を同定し、T1Pに対する宿主細胞のサイトカイン産生を検討する。また、T1P保有株のペニシリン結合タンパク変異の特徴を解析するとともに、T1P制御薬を検索する。
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研究実績の概要 |
現行の肺炎球菌ワクチンでは予防できない肺炎球菌非ワクチン血清型35Bの臨床分離株は、付着因子である繊毛 type 1 pilus (T1P) 遺伝子を高率に保有しペニシリンに低感受性である。本研究は、T1Pの肺炎発症への関与および薬剤低感受性との関連を解明し、ワクチンの開発や抗菌薬の効果が期待できない感染症の予防・治療法の開発へ繋げることを目的としている。 (1)T1P陽性35B臨床分離株とその遺伝子相同組み換えにより作製したT1P欠損株、T1P保有標準株TIGR4(血清型4)等を用いてをヒト肺胞上皮細胞A549への付着率を比較したところ、T1Pの付着への関与が示唆された。T1P遺伝子保有株でも発現は一定でないことが報告されているため、宿主に接触することが発現を誘導する一因であるとの仮説を立て、宿主細胞の有無による培養菌のT1P発現量の違いや細胞付着菌と培養液中浮遊菌のT1P発現量の違いを時間毎にqPCRで測定し比較した。しかし、測定結果はばらつきが大きく、T1P発現を誘導する明らかな条件を見いだすことはできなかった。 (2)T1P欠損株の薬剤感受性を測定したところ、親株と感受性に違いがある薬剤はなかった。T1P陽性であることは35Bの薬剤低感受性に直接関与していないと考えられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
予備実験からT1Pは宿主細胞への接触により発現が誘導されると予想していたが、計画した実験では明らかに有意差を示す結果が得られなかった。従って、より多くの条件でT1P発現実験を行い、時間を要した。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度:T1P陽性菌に対するマウスマクロファージのサイトカイン産生をELISAにより経時的に測定し、T1Pの病原性への関与を検討する。また、T1P陽性35B株の遺伝子型やβラクタム薬感受性を決定するペニシリン結合タンパク変異を解析し、特徴や由来を検討する。 2025年度:T1P遺伝子抑制薬・物質を検索する。また、研究結果をまとめて発表する。
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