配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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研究実績の概要 |
USA300 cloneに特異的な単一の遺伝子や塩基配列を解明するため、USA300 cloneを含む100株のPanton-Valentine leukocidin(PVL)陽性メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)の全ゲノム配列を次世代シーケンサー(NGS)で解析した。得られたデータは英文(1報)、国内学会発表(5件)、招待講演(1件)にて発表した。 ・英文:1. Kaneko, H., et al., Nakaminami, H. Significant increase in the prevalence of Panton-Valentine leukocidin-positive methicillin-resistant Staphylococcus aureus, particularly the USA300 variant ΨUSA300, in the Japanese community. Microbiol. Spectr. 11(6): e01248-23 (2023) ・国内学会発表:1. 金子 寛, 他 (口頭). 第35回微生物シンポジウム (岡山)(2023), 2. 吉田 拓真, 他 (口頭). 第67回日本ブドウ球菌研究会 (仙台)(2023), 3. 吉田 拓真, 他 (口頭). 第70回日本化学療法学会東日本支部総会 (東京)(2023), 4. 沼舘 達哉, 他 (ポスター). 日本薬学会第144年会 (横浜)(2024), 5. 金子 寛, 他 (ポスター). 日本薬学会第144年会 (横浜)(2024)(学生優秀発表賞受賞) ・招待講演:1. 中南 秀将. メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)のクローンタイプによる薬剤感受性の特徴. 第35回日本臨床微生物学会総会・学術集会 (横浜)(2024)
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今後の研究の推進方策 |
残り100株のPVL陽性MRSAのゲノムデータを取得し、比較ゲノム解析を実施する。見出したバイオマーカーについては、日本DNAデータバンクに登録されている微生物ゲノムライブラリを使用して、ΨUSA300 cloneやST22-PT cloneに特異的であることを確認する。見出したバイオマーカーをリアルタイムPCRで検出するためのプローブとプライマーを作成し、申請者が保有する種々の遺伝子型のMRSA(約10,000株)および様々な菌種で構成される皮膚常在菌(約5,000株)との交差反応性を検証する。 マイクロ流路PCR装置の試作機が完成したら動作確認を行う。実際の皮膚感染症患者の検体に応用する前に、滅菌生理食塩水にウシ血清アルブミンや馬脱繊維血液を添加し、USA300 cloneを含む種々の細菌を混入した疑似検体を作成し、作製したマイクロ流路PCRシステムの実用性を検証する。
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