研究課題/領域番号 |
23K07948
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54030:感染症内科学関連
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研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
村木 靖 岩手医科大学, 医学部, 教授 (00241688)
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研究分担者 |
石川 静麻 岩手医科大学, 医学部, 助教 (10971955)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | COVID-19 / COVID-19mRNAワクチン / SARS-CoV-2 / Sタンパク / 糖鎖 / シアル酸 / 新型コロナウイルス感染症 / スパイクタンパク質 / 病原性 / シアリダーゼ |
研究開始時の研究の概要 |
新型コロナウイルスSARS-CoV-2による感染症COVID-19では、様々な系統(循環、呼吸、神経、血液、感覚器など)の症状がみられる。またCOVID-19ワクチンの接種後にも、多彩な症状が見られる。本研究の目標は「COVID-19やそのワクチンに関連する症状が多彩なのは何故か」を明らかにすることである。 本研究の代表者は、SARS-CoV-2やワクチン抗原に共通なSタンパクが、全身の組織において細胞表面の糖鎖を切断した結果、多彩な症状が生じるのではないかとの仮説を立てた。本研究の目的は、Sタンパクが糖鎖切断活性をもつことを証明し、目標達成のための手掛かりを掴むことである。
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研究実績の概要 |
新型コロナウイルス感染症COVID-19やCOVID-19 mRNAワクチン接種においては、さまざまな臓器に関連する病態や副作用がみられる。しかし、その多様性の原因となるメカニズムは明らかではない。研究代表者は自身の基礎インフルエンザウイルス学の研究を背景に、新型コロナウイルスSARS-CoV-2のスパイクタンパク(Sタンパク)が糖鎖を切断-特に糖鎖の還元末端のシアル酸を除去-する機能をもつと推測した。生命現象において不可欠な役割を担う糖鎖(シアル酸)は、細胞の情報伝達、接着、分化、組織の形成、免疫(生体防御)反応、腫瘍(がん)の発生や転移、などに関与し、その欠損により細胞や組織の機能が低下することは広く知られている。もしSタンパクにシアル酸を除去する機能があれば、病態の多様性の一因になる可能性がある。 本研究の目的は、ウイルス様粒子(VLP)作製系等を用いた徹底的な解析を行い、Sタンパクのシアリダーゼ(シアル酸除去)活性を証明することである。本研究で得られる知見は、Sタンパクの新しい機能やドメインを提唱すると共に、多彩な病態や症状に対する治療法につながるものとなる。 令和5年度の研究では、ウイルス様粒子(VLP)の作製に先がけて、培養細胞を用いたシアリダーゼ活性の測定系を構築した。その結果、シアリダーゼ活性は細胞の培養条件により、大きく変化することが明らかとなった。最適な測定条件を決定することが今後の研究の進展に重要である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
A型インフルエンザウイルスのヘムアグルチニン(HA)タンパクを単独で培養細胞に発現させ、その細胞表面への赤血球の吸着を指標としてシアリダーゼ活性を定量する系の構築を試みた。HA単独発現細胞を細菌由来のシアリダーゼで処理したものを赤血球吸着の陽性コントロールとした。シアリダーゼ活性は、培養細胞の種類、遺伝子導入や細胞の培養条件により大きく変動することが明らかとなった。最適な条件を決定することが今後の研究の進展に重要である。
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今後の研究の推進方策 |
現在解析中の培養細胞を用いたシアリダーゼ活性の測定系の構築に全力を注ぐ。最適な実験条件を明らかにした後に、下記の事項を検討する。 1.種々の量のSARS-CoV-2精製SタンパクをA型インフルエンザウイルスのHA単独発現細胞へ添加し、赤血球吸着を観察する(吸着した赤血球のヘモグロビン濃度を定量する)。2.SARS-CoV-2のSタンパク遺伝子をタンパク発現ベクターにクローニングし、S単独発現細胞を構築する。3.上記の結果をもとに、HA+S共発現細胞を作製し、赤血球吸着を定量し、最適な発現比を求める。4.1~3の成績に基づき、ウイルス様粒子(VLP)産生系の構築に着手する。
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