研究課題/領域番号 |
23K07952
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54030:感染症内科学関連
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研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
中村 茂樹 東京医科大学, 医学部, 主任教授 (20399752)
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研究分担者 |
山越 智 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, 臨床研究センター, 上級研究員 (00212283)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | LECT2 / 肺炎球菌 / 肺炎球菌性肺炎 / マクロファージ / 感染免疫 |
研究開始時の研究の概要 |
肺炎球菌は市中肺炎の原因菌として最も多く、菌血症や髄膜炎などの侵襲性肺炎球菌感染症を合併した場合の致死率は30%以上と極めて高い。肺胞マクロファージなどの常在型マクロファージは、病原体の貪食・殺菌や炎症の惹起や収束、獲得免疫の誘導など様々な役割を担っているが、その機能がどのように維持・調整されているかは不明である。 本研究では多機能ヘパトカインLECT2と肺胞マクロファージ機能の関連に着目し、マクロファージを中心とした肺炎球菌排除機構の新たな分子基盤を明らかにする。そしてLECT2を介した自然免疫活性化による感染症発症・重症化を予防できる新たな感染症対策の確立を目指す。
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研究実績の概要 |
マウスに対し高病原性である肺炎球菌D39株 (10 X 10^7CFU/mL)を野生型マウス (C57BL/6, 6週齢)とLECT2 KOマウス(C57BL/6, 6週齢)に経鼻的に感染させ、生存率及び24時間後の肺内生菌数の評価を行った。その結果、LECT2 KOマウスでは野生型マウスと比較し、有意差はないものの、生存率が高く、感染24時間後の肺内生菌数が少ない傾向が認められた。また感染24時間後の肺をホモジナイズ後にRNAを抽出し、lect2遺伝子の発現量を定量RT-PCRで評価したところ、肺炎球菌感染肺において発現量の上昇が認められた。これまでの結果をまとめると、非感染状態で生体内に産生されるLECT2は、肺炎球菌経気道感染に対し宿主感受性を高めている可能性があることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
LECT2 KOマウスの繁殖コロニー確立に時間を要し、予定通りに十分な研究が進められなかった。
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今後の研究の推進方策 |
次年度の検討課題を下記に挙げる:1)LECT2KOマウス繁殖コロニーの拡充、2)前年度の研究成果の再現、3)野生型及びLECT2 KOマウスの腹腔内マクロファージを抽出し肺炎球菌に対する貪食殺菌能・サイトカイン産性能の評価 4)野生型マウスより抽出した腹腔内マクロファージをリコンビナントLECT2で刺激した際の、肺炎球菌に対する貪食殺菌能・サイトカイン産性能の評価 5) 肺炎球菌全身感染モデルにおける血清LECT2量の定量 6)インフルエンザウイルス感染後における血清LECT2量の定量 (二次性肺炎球菌性肺炎の発症機序としてLECT2との関連を考慮するため)
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