研究課題/領域番号 |
23K07953
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54030:感染症内科学関連
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研究機関 | 北陸大学 |
研究代表者 |
武本 眞清 北陸大学, 薬学部, 准教授 (60379237)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | サイトメガロウイルス / 炎症性腸疾患 / CCL20 |
研究開始時の研究の概要 |
炎症性腸疾患(IBD)では、CCL20-CCR6軸が病態形成の一角を担っており、HCMVや他のヘルペスウイルスの再活性化が予後不良の危険因子とされているが、詳細なメカニズムは不明である。我々は国内で分離されたヒトサイトメガロウイルス(HCMV)91-7S株が、他の標準的な株と比較してケモカインCCL20の発現を強く誘導することを見出した。そこで本研究では、91-7S株の遺伝子のうちCCL20発現誘導に強く関与するものを同定することにより、IBDの予後予測マーカーの開発や、ウイルス遺伝子を標的とした新規IBD治療薬の開発を目指した研究を実施する。
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研究実績の概要 |
国内で分離されたヒトサイトメガロウイルス (HCMV) 91-7S株は、TowneやMerlinなどの標準株に比べて様々な種類の宿主ケモカイン、特に炎症性腸疾患 (IBD) への関与が近年報告されているCCL20を強く発現誘導する。本研究の目的は、①CCL20発現を誘導するHCMV遺伝子の同定と、②腸管オルガノイドにおけるHCMV感染および炎症誘発のメカニズム解明、③HCMVの遺伝型を指標としたIBDの予後マーカーの開発遺伝的要因を明らかにすること、の3点である。2023年度は①について検討し、以下の結果を得た。 まず、91-7Sゲノム上のORFを網羅的に検索し、MerlinのORFと比較解析した。ORFのサイズや相同性、報告されているORFの機能などからエンベロープ糖タンパク質M (gM) をコードするUL100に着目した。UL100はケモカイン受容体に共通してみられる7回膜貫通型の構造をしており、UL73によりコードされるgNとヘテロダイマーを形成するが、91-7SではUL73が欠損しているためgMが単独で存在すると考えられる。UL100をクローニングしたプラスミドを、ヒト大腸がん由来細胞株LoVoにトランスフェクションし、リアルタイムRT-PCR法によりCCL20遺伝子発現解析を行なったところ、91-7SとMerlinの差はなく、どちらのUL100もCCL20遺伝子発現を上昇させた。91-7SではgMが単独で、MerlinではgM/gN複合体として存在するという違いがあるので、今後UL73の共発現によるCCL20遺伝子発現への影響も検討していく必要がある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
UL100遺伝子がクローニング耐性を示したため、コンピテントセルの変更や培養条件の検討に迫られ、計画に遅延が生じてしまった。
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今後の研究の推進方策 |
UL73遺伝子の共発現に加えて、Merlinとの比較解析で得られた他の候補遺伝子についてもCCL20遺伝子発現への関与を検討していく。また、同時に91-7S感染LoVo細胞における、miRNA発現解析、プロテオーム解析からも検討を進め、候補遺伝子を絞り込んでいく。
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