研究課題/領域番号 |
23K07975
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54040:代謝および内分泌学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
内田 豊義 順天堂大学, 医学部, 准教授 (90465055)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2024年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | バセドウ病 / ヨウ素 / オープンクロマチン解析 |
研究開始時の研究の概要 |
バセドウ病モデルマウスを用いて無機ヨウ素の甲状腺ホルモン合成・分泌に関わる分子群への影響をRNA sequencingを用いて解析し、ヨウ素の取り込み、ヨウ素有機化および分泌、さらには血管拡張にかかわる分子発現がバセドウ病で有意に増加し、無機ヨウ素投与により有意に減少することを明らかにした。そこで、これらの遺伝子発現変化に関して、オープンクロマチン領域の解析とChIP sequencing解析により制御転写因子を明らかにし、無機ヨウ素による転写制御メカニズムを解明する。
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研究実績の概要 |
本研究開始に当たり、2つの問題が生じた。1つ目は、いままでの実験に使用していたアデノウイルスの力価が上がらなかったため、使用するウイルス発現ベクターをほとんどのウイルス由来の遺伝子配列を除去し、既存のアデノウイルスベクターと比較して飛躍的に安全性とin vivoでの発現期間を改善させたガットレスアデノウイルス発現ベクターへと変更した。2つ目は、2024年3月末においていままでの実験で使用していたAndervont(An)系統 BALB/cAnNCrlCrlj がブリーダーの統合により供給が困難となり、異なる亜系統であるScott(Sc)系統 BALB/cJ へと変更せざるを得ない状況となった。そのため、既存のTSH受容体細胞外ドメイン(A-subunit)配列を組み込んだ高タイターの新作のアデノウイルスを用いてBALB/cJ における予備実験を行った。 結果は、バセドウ病の誘導は以前の約50%に比較して80%とより効率的になった。血中T4値およびT3値は、誘導型バセドウ病群でコントロール群に比して高値であり、形態学的に濾胞腔の拡大を伴う甲状腺腫大が確認された。さらに誘導型バセドウ病群への4週間の無機ヨウ素投与により血中T4値およびT3値は、コントロール群と同等に低下していることが確認され、我々の既報(Uchida,Thyroid.2023)の再現が確認できた。これによりコントロール群とバセドウ病誘発群の各群に対して無機ヨウ素投与有無によるマウス甲状腺の機能および形態学的変化、遺伝子発現変化、そして遺伝子変化に基づくオープンクロマチン解析を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
実験開始約半年間でモデル動物の機能的・形態学的検討を終えているため。
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今後の研究の推進方策 |
実験個体数を増やし、オープンクロマチン解析用の検体の採取を行う。 オープンクロマチン解析は予定通り、外部委託にて行う。 得られた解析データに基づき、追加検討を行う予定である。
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