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生殖腺の性分化異常を呈する遺伝子破壊マウスを用いた脳の性分化機構の研究

研究課題

研究課題/領域番号 23K07978
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分54040:代謝および内分泌学関連
研究機関愛知学院大学

研究代表者

池田 やよい  愛知学院大学, 歯学部, 教授 (00202903)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
キーワードNr5a1 / ノックアウトマウス / 性分化 / 内分泌 / 発生
研究開始時の研究の概要

脳の性分化は、生殖腺の性分化と関連し、出生前後に精巣から分泌されるテストステロンがオス型の脳を誘導するとされる。本研究では、申請者らの作製したセルトリ細胞特異的Nr5a1遺伝子破壊マウスが、卵巣と精巣の両構造をもつ卵精巣に分化することを利用し、脳の性分化を解析する。これにより生殖腺と脳の性分化の関連を探り、脳の性分化におけるNr5a1の役割の解明を目的とする。本研究成果から、脳の性分化の分子機構を明らかにすることを目指す。本研究の成果は、ヒトでの生殖腺と脳の性が不一致となる性同一性障害の分子基盤の理解にも貢献できる。

研究実績の概要

脳の性分化は、生殖腺の性分化と関連する。新生仔ラットやマウスの精巣除去とホルモン暴露の実験から、出生前後に精巣から分泌されるテストステロンがオス型の脳を誘導するとされる。Y染色体のSry遺伝子は精巣決定因子であり、胎生初期の未分化生殖腺で核内受容体Nr5a1と作用して精巣へ分化誘導するが、オスの脳特異的な直接作用も報告されている。本研究では、申請者らの作製したセルトリ細胞特異的Nr5a1遺伝子破壊(KO)マウスが、卵巣と精巣の両構造をもつ卵精巣に分化することを利用し、脳の性分化を解析する。これにより生殖腺と脳の性分化の関連を探り、脳の性分化におけるNr5a1の役割の解明を目的とする。本研究成果から、脳の性分化の分子機構を明らかにすることを目指す。本研究の成果は、ヒトでの生殖腺と脳の性が不一致となる性同一性障害の分子基盤の理解にも貢献できる。
2023年度は、Sox9-Creマウスを用いて作製したCre-LoxP法によりセルトリ細胞特異的Nr5a1KOマウスについて、Nr5a1の発現部位である生殖腺の表現型を確認した。その過程において、Nr5a1の発現部位である副腎に発生異常が起こっていることが明らかとなった。そこで、このセルトリ細胞特異的Nr5a1KOマウスの副腎の発生異常について詳細に解析することとした。セルトリ細胞特異的Nr5a1KOマウスでは、副腎の発生初期からNr5a1の発現細胞である副腎皮質細胞の数が正常マウスよりも減少していることがわかった。この副腎皮質細胞の数の減少は、副腎原基の発生、分化の臨界期にアポトーシスによるものであることを明らかにした。セルトリ細胞特異的Nr5a1KOマウスの副腎の発生異常は、その後の胎生後期、および生後においても認められ、成熟後の副腎にも認められた。本年度の結果について、学会発表を行い、論文に投稿した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2023年度は、Sox9-Creマウスを用いて作製したCre-LoxP法によりセルトリ細胞特異的Nr5a1KOマウスについて、Nr5a1の発現部位である生殖腺の表現型を確認し、副腎発生の異常について解析を進め、結果をまとめて論文投稿を行うことができたため。

今後の研究の推進方策

したため、副腎の発生異常が成熟後の機能に及ぼす影響について、解析を進める予定である。副腎における重要なホルモン産生の状態については、副腎皮質の各層に特異的なホルモン産生とそれに関連する遺伝子発現を免疫組織化学法および定量PCR法を用いて解析する。およびマウス副腎の性差の指標であるXゾーンについても、マーカーとなる遺伝子の発現に着目して解析を進める予定である。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (9件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (8件)

  • [雑誌論文] Hyaluronic acid hydrogels support to generate integrated bone formation through endochondral ossification in vivo using mesenchymal stem cells2023

    • 著者名/発表者名
      Yamazaki Shintaro、Hirayama Ryoko、Ikeda Yayoi、Iseki Sachiko、Yoda Tetsuya、Ikeda Masa-Aki
    • 雑誌名

      PLOS ONE

      巻: 18 号: 2 ページ: e0281345-e0281345

    • DOI

      10.1371/journal.pone.0281345

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] Nr5a1によるエネルギー代謝の中枢性制御機構の研究2023

    • 著者名/発表者名
      伊藤太郎, 永井亜希子, 池田やよい
    • 学会等名
      第65回歯科基礎医学会学術大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] CGRPは破骨細胞分化抑制転写因子の発現上昇を介して破骨細胞分化を抑制する2023

    • 著者名/発表者名
      石塚恭子, 池田やよい
    • 学会等名
      第159回日本歯科保存学会2023年度秋季学術大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] Sox9-creによるコンディショナルNr5a1ノックアウトマウス副腎の胎生期および生後発生異常2023

    • 著者名/発表者名
      池田やよい, 田上文子, 石塚恭子, 前川眞見子
    • 学会等名
      第46回日本分子生物学会年会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 2023年度解剖実習における食道裂孔ヘルニアの症例報告2023

    • 著者名/発表者名
      木村真雪, 小川晃生, 芳賀一輝, 伊藤太郎, 池田やよい
    • 学会等名
      愛知学院大学歯学会第103回学術大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 脳特異的Nr5a1ノックアウトマウスにおける褐色脂肪細胞活性の中枢制御について2023

    • 著者名/発表者名
      伊藤太郎, 永井亜希子, 池田やよい
    • 学会等名
      第129回日本解剖学会総会・全国学術集会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] Nr5a1コンディショナルノックアウトマウス生殖器の組織学的解析2023

    • 著者名/発表者名
      前川眞見子, 田上文子, 永井亜希子, 池田やよい
    • 学会等名
      第129回日本解剖学会総会・全国学術集会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 胃・小腸・下行結腸が陥入した食道裂孔ヘルニアの1例2023

    • 著者名/発表者名
      木村真雪, 小川晃生, 芳賀一輝, 伊藤太郎, 池田やよい
    • 学会等名
      第129回日本解剖学会総会・全国学術集会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] Sox9-creを用いた組織特異的Nr5a1ノックアウトマウス副腎の発生の解析2023

    • 著者名/発表者名
      池田やよい, 田上文子, 石塚恭子, 前川眞見子
    • 学会等名
      第129回日本解剖学会総会・全国学術集会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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