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GDP型Rab27a結合タンパク質の解析とインスリン分泌後のエンドサイトーシス

研究課題

研究課題/領域番号 23K08013
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分54040:代謝および内分泌学関連
研究機関静岡県立大学

研究代表者

木村 俊秀  静岡県立大学, 薬学部, 准教授 (60404373)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
キーワード糖尿病 / インスリン / エンドサイトーシス / Gタンパク質 / Rab27a
研究開始時の研究の概要

本研究ではGDP型Rab27aに着目し、その新たな結合パートナーである分子シャペロンの結合特性や役割を解析することでエンドサイトーシスを制御する分子メカニズムの解明を目指す。エンドサイトーシスは、長期にわたる適切なインスリン分泌に必須であり、その破綻は2型糖尿病の新たな原因となりうる。一方、これまでの研究ではインスリンを放出するまでを扱い、その後のステップを扱った研究は皆無である。本研究は、申請者が同定したGDP型Rab27aシグナルを解析することで、分泌後のエンドサイトーシスシグナルの解明を行う。本研究成果は、エンドサイトーシスをターゲットとした新しい糖尿病治療薬を開発する基盤となる。

研究実績の概要

本研究では、GDP型Rab27aとその新たな結合候補タンパク質である分子シャペロンの結合特性や役割を解析することで、インスリン分泌後のエンドサイトーシスを制御するメカニズムを分子レベルで解明することを目的とする。エンドサイトーシスは、長期にわたる適切なインスリン分泌に必須であり、その破綻は2型糖尿病の新たな原因となりうる。一方、これまでの研究ではインスリンを放出するまでを扱い、その後のエンドサイトーシスを扱った研究は皆無である。本研究は、申請者が同定したGDP型Rab27aシグナルを解析することで、分泌後のエンドサイトーシスシグナルの解明を行う。本研究成果は、エンドサイトーシスをターゲットとした新しい糖尿病治療薬を開発する基盤となる。
本年度は、GDP型Rab27aと分子シャペロンの結合を生化学的に解析した。まず、分子シャペロンの各種プラスミドとリコンビナントタンパク質を作製した。次に、免疫沈降実験とin vitro binding assayより、GDP型Rab27aと分子シャペロンが膵B細胞内で特異的に直接結合することを明らかにした。次に、分子シャペロンのドメイン構造をもとに各種フラグメントを作製し、GDP型Rab27aと結合する部位を同定した。
以上の結果より、GDP型Rab27aと分子シャペロンの結合様式が明らかになった。本研究成果は、次年度以降に行う分子シャペロンの活性制御機構を理解する上で極めて重要であると共に、GDP型Gタンパク質によるシグナリングという意味からも基礎生物学上重要な知見である。従って、本年度の研究計画は、当初の計画以上に進展していると考えている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

本研究では、GDP型Rab27aとその結合候補タンパク質である分子シャペロンが、インスリン分泌後のエンドサイトーシスを制御する分子メカニズムを、以下に従って解明する。
令和5年度:GDP型Rab27aと分子シャペロンの結合を評価する。
令和6年度:GDP型Rab27aが分子シャペロンの活性に及ぼす影響を調べる。
令和7年度:GDP型Rab27aと分子シャペロンの結合がエンドサイトーシスで果たす役割を検討する。
本年度は、生化学的な手法を用いることで、GDP型Rab27aと分子シャペロンが膵B細胞内で特異的に直接結合することを明らかにした。従って、本年度の研究計画は、当初の計画以上に進展していると考えている。

今後の研究の推進方策

分子シャペロンの標的タンパク質として、クラスリンが報告されている(Cell 45, 3-13, 1986)。クラスリンは、重合と脱重合をシーケンシャルに行うことで、細胞膜直下でエンドサイトーシス小胞の形成を制御している。そこで、GDP型Rab27aの結合が、分子シャペロンのクラスリン重合/脱重合活性に及ぼす影響を調べるために以下の実験を行う。
1)Rab27aや分子シャペロンの変異体を発現したMIN6細胞からエンドサイトーシスされた小胞を回収し、クラスリンの重合状態を解析する。
2)ショ糖密度勾配遠心法を用いて精製したエンドサイトーシス小胞にRab27aや分子シャペロンの変異体を添加し、クラスリンの動態を解析する。
3)分子シャペロンをノックダウンした細胞に、RNAiの影響を受けないようにRNA配列を修飾した分子シャペロン各変異体を発現させ、蛍光標識クラスリンの動態を共焦点レーザー顕微鏡を用いて解析する。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2023 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (4件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Apigenin Alleviates Endoplasmic Reticulum Stress-Mediated Apoptosis in INS-1 β-Cells2023

    • 著者名/発表者名
      Ihim Stella Amarachi、Kaneko Yukiko K.、Yamamoto Moe、Yamaguchi Momoka、Kimura Toshihide、Ishikawa Tomohisa
    • 雑誌名

      Biological & Pharmaceutical Bulletin

      巻: 46 号: 4 ページ: 630-635

    • DOI

      10.1248/bpb.b22-00913

    • ISSN
      0918-6158, 1347-5215
    • 年月日
      2023-04-01
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] GDP-bound Rab27a regulates clathrin disassembly through HSPA8 after insulin secretion2023

    • 著者名/発表者名
      Soshiro Kodera, Toshihide Kimura, Tomoki Nishioka, Yukiko K Kaneko, Momoka Yamaguchi, Kozo Kaibuchi, Tomohisa Ishikawa
    • 雑誌名

      Arch. Biochem. Biophys.

      巻: 749 ページ: 109789-109789

    • DOI

      10.1016/j.abb.2023.109789

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] GDP型Rab27aが制御するエンドサイトーシスメカニズムの解析2023

    • 著者名/発表者名
      小寺聡史朗、木村俊秀、石川智久
    • 学会等名
      第96回 日本生化学会大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] GDP型Gタンパク質シグナリングの解析2023

    • 著者名/発表者名
      望月友菜、木村俊秀、小寺聡史朗、石川智久
    • 学会等名
      第96回 日本生化学会大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] インスリン分泌後のエンドサイトーシス機構の解析2023

    • 著者名/発表者名
      渡辺あゆみ、木村俊秀、小寺聡史朗、石川智久
    • 学会等名
      第96回 日本生化学会大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] GDP型Rab27aによるインスリン分泌後のエンドサイトーシス機構の解析2023

    • 著者名/発表者名
      小寺聡史朗、木村俊秀、石川智久
    • 学会等名
      第46回 日本分子生物学会年会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [備考] 静岡県立大学薬学部薬理学講座

    • URL

      https://w3pharm.u-shizuoka-ken.ac.jp/pharmaco/

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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