研究課題
基盤研究(C)
ヒルシュスプルング病は腸管神経節を先天的に一部欠損している疾患で、腸閉塞を引き起こす。現在、病変部を外科的に切除することが唯一の治療法であるが、便失禁等の副作用もあり、より低侵襲な細胞補充療法の開発が望まれている。最近の研究で我々は、腸管神経細胞で発現する情報伝達物質が、コラゲナーゼ+フィブロネクチン処理した腸管の平滑筋細胞を脱分化させ、腸管神経細胞の遊走を促進するGDNF遺伝子の発現を促進する効果を持つことを発見した。本課題ではこの物質の同定を行い、ヒルシュスプルング病モデルマウスへの腸管神経移植の影響を調査することで、本疾患の再生医療につながる薬剤の開発を目指す。