研究課題/領域番号 |
23K08071
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 独立行政法人国立病院機構(呉医療センター臨床研究部) |
研究代表者 |
谷峰 直樹 独立行政法人国立病院機構(呉医療センター臨床研究部), その他部局等, 研究員(移行) (70866516)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | アロ反応性T細胞 / 免疫寛容 / 肝移植 |
研究開始時の研究の概要 |
肝移植レシピエントにおいて、免疫抑制剤を中止しても拒絶を起こさない「自然免疫寛容」状態は少数ながら一定の確立で観察されてきたが、詳細な免疫状態および寛容機序は依然明らかではない。自施設で独自に施行している免疫モニタリングにおいて、肝移植後のドナー特異的免疫応答は経時的に変動することが観察されている。本研究では独自のアロ反応性T細胞解析法により、肝移植後自然免疫寛容のT細胞シグナル制御機構を解明する。また、ドナー反応性T細胞の迅速解析に着目し、早期拒絶診断、寛容誘導を目指した新規免疫モニタリング法の開発を目指す。
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研究実績の概要 |
肝移植レシピエントにおいて、免疫抑制剤を中止しても拒絶を起こさない「自然免疫寛容」状態は少数ながら一定の確立で観察されてきたが、詳細な免疫状態および寛容機序は依然明らかではない。自施設で独自に施行している免疫モニタリングにおいて、肝移植後のドナー特異的免疫応答は経時的に変動することが観察されている。本研究では独自のアロ反応性T細胞解析法により、肝移植後自然免疫寛容のT細胞シグナル制御機構を解明する。また、ドナー反応性T細胞の迅速解析に着目し、早期拒絶診断、寛容誘導を目指した新規免疫モニタリング法の開発を目指す。 肝移植後臨床的免疫寛容患者および標準免疫抑制療法下の患者末梢血よりドナー応答性T細胞およびサードパーティー応答性T細胞をフローサイトメトリーで検出、分離した。同解析から免疫寛容状態においても末梢血中にドナー応答性T細胞が検出されることが確認された。活性化分離細胞に対してシングルセルRNA解析を行い、健常者からのランダムアロ応答性細胞との比較においてCD4, CD8ともにIL-2, IFNGなどのアロ免疫応答の主軸となるサイトカインの遺伝子発現が免疫寛容患者のドナー応答性T細胞にて抑制されていることを確認した。また、サードパーティー応答との比較においてもメモリ形成やTH1分化に必須の遺伝子の発現抑制を認めた。特にCD8T細胞では細胞傷害性機能分子の遺伝子発現がドナー応答特異的に抑制を認めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
シングルセル解析によるT細胞機構制御機構の解析は予定通り進捗している。空間トランスクリプト―ム解析はアッセイの最適化を継続中である。 臨床サンプルを用いた免疫モニタリング評価のためのサンプル収集中である。
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今後の研究の推進方策 |
免疫抑制療法下臨床サンプル解析の妥当性評価のため、肝臓以外の移植臓器として腎臓移植後サンプルを解析に加える。
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