研究課題/領域番号 |
23K08073
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
永見 雅代 (梅林雅代) 九州大学, 医学研究院, 共同研究員 (80792209)
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研究分担者 |
大西 秀哉 九州大学, 医学研究院, 准教授 (30553276)
大薗 慶吾 九州大学, 大学病院, 助教 (60912847)
緒方 久修 九州大学, 大学病院, 特任准教授 (70432945)
森崎 隆 九州大学, 医学研究院, 共同研究員 (90291517)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | エクソソーム / ネオ抗原 / 樹状細胞 / 癌免疫治療 / リンパ球組織浸潤 / 抗腫瘍効果 / CD8リンパ球 / 抗原特異性 / 癌免疫療法 / 活性化リンパ球 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、①HLA class Iと結合するネオ抗原に加えHLA class IIと結合するネオ抗原を併用することでネオ抗原パルス成熟DC由来のExosomeがより高いリンパ球活性化作用を有するかを検証し、続いて、実臨床での治療を想定して、我々が樹立したヒト癌細胞株と同一患者由来の免疫細胞を用い、免疫不全マウスへの異種移植モデルを用いて、②ネオ抗原パルス成熟DC由来Exosomeを用いた癌治療効果を検証し、新たな癌免疫治療開発を試みる。
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研究実績の概要 |
本研究の目的はHLA class Iと結合するネオ抗原に加えHLA class IIと結合するネオ抗原を併用することでネオ抗原パルス成熟-樹状細胞(DC)由来のExosomeがより高いリンパ球活性化作用を有するかを検証し、続いてネオ抗原パルス成熟DC由来Exosomeを用いた癌治療効果をIn vivoで検証し、新たな癌免疫治療開発を試みることである。本年度は、まず、Exosomeの精製と確認を行った。末梢血単核球のプレート付着分画(単球)にGM-CSF及びIL-4を加えて5日間培養し未熟DCを誘導した。続いて誘導した未熟DCとネオ抗原ペプチドを2日間共培養後、TNF-alpha、IFN-gammaを加え、さらに1日培養してネオ抗原パルス成熟DCを誘導した。このネオ抗原パルス成熟DCの培養上清をExosome精製に使用した。作製したDC培養上清を300gで10分、16500gで20分遠心分離後、0.2mmのフィルターを通して、さらに140000gで70分遠心後、ペレットをExosomeとして使用した。電子顕微鏡でサイズや形態を確認すると共に、Exosomeのマーカー(CD63、CD81)の発現をwestern blot法で確認して、得られたfractionがExosomeであることを確認した。さらに、精製したExosomeをリンパ球に投与して、リンパ球の増殖、遊走が亢進することを確認した。今後は、ネオ抗原パルス成熟DCとして①class I結合ペプチドのみ投与したもの、②class I結合ペプチドとclass II結合ペプチドを投与したもの、の2種類を作成して、Exosome投与による細胞傷害性Tリンパ球の抗腫瘍機能変化を検証する予定としている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ネオ抗原をパルスした樹状細胞の培養上清を超遠心して、fractionを獲得し、そのfractionがExosomeであることを、電子顕微鏡やwestern blot法で確認した。さらに、精製したExosomeをリンパ球に投与して、リンパ球の増殖、遊走が亢進することを確認した。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、ネオ抗原パルス成熟樹状細胞として①class I結合ペプチドのみ投与したもの、②class I結合ペプチドとclass II結合ペプチドを投与したもの、の2種類を作成して、Exosomeを精製し、そのExosome投与による細胞傷害性Tリンパ球の機能変化を検証する予定としている。
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