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希少な新生児・乳児期腫瘍の網羅的遺伝子解析とプロテオーム解析を用いた創薬標的検索

研究課題

研究課題/領域番号 23K08083
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
研究機関地方独立行政法人神奈川県立病院機構神奈川県立こども医療センター(臨床研究所)

研究代表者

田中 水緒  地方独立行政法人神奈川県立病院機構神奈川県立こども医療センター(臨床研究所), 臨床研究所, 部長 (60565232)

研究分担者 永原 則之  日本医科大学, 医学部, 准教授 (10208043)
田中 祐吉  地方独立行政法人神奈川県立病院機構神奈川県立こども医療センター(臨床研究所), 臨床研究所, 医師 (50420691)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワード小児皮膚腫瘍 / RNAシーケンス / 診断マーカー / 先天性腫瘍 / 網羅的遺伝子解析 / プロテオーム解析
研究開始時の研究の概要

小児がんの一部は胎児期に発生し、新生児期・乳児期に発症することが知られているが、しばしば時間的猶予のない中、微小な検体での診断を迫られることがある。腫瘍の種類も小児や若年に特有のものがあり、腫瘍の診断・治療には成人とは異なるアプローチが必要であるが、その希少性のため分子生物学な新規の報告は乏しい。本研究では、新生児・乳児発症腫瘍の分子生物学的背景を明らかにすることで病態を解明し、その中から特異性の高い診断マーカーの同定を行うことを目的とする。得られた結果は迅速・正確な診断や治療に役立つものとして実用化することが期待され、さらに遺伝子異常を標的とした創薬へ発展可能と考える。

研究実績の概要

小児がんの一部は胎児期に発生し、新生児期・乳児期に発症する。これら先天性や乳児早期発症の腫瘍は特有の病因・病態があり、その診断・治療には成人とは異なるアプローチが必要であるが、その希少性のため研究は現状非常に乏しい。このような腫瘍の分子生物学的背景を網羅的解析し、その中から特異性の高い診断マーカーの同定を行うことを目的とする。本年度は皮膚腫瘍の研究に着手した。
Myofibromaはほとんどが2歳までの乳児の皮膚および軟部組織に発生する腫瘍で、その多くは単発で、切除のみで良好な経過をたどる。しかし稀に、内部臓器を含め全身に多発し、時に生命予後に関わる病態を示すことがあり、myofibromatosisと称される。最近では、単発の良性腫瘍が悪性化する例も報告されている。
Myofibromatosisの原因遺伝子としてPDGFRB遺伝子の体細胞変異もしくは一部で胚細胞変異が検出されている。またNOTCH3遺伝子やNDRG4遺伝子変異の報告もある。一方、良性腫瘍として切除されたmyofibromaについては十分な遺伝子異常の検索がなされていない現状がある。
本年度は全身性のmyofibromatosisの検体を次世代シーケンサーを用いてRNAシーケンスによる網羅的遺伝子解析を行い、疾患に関与しうる有力な複数の遺伝子異常を検出した。その中で腫瘍発生に関わると考えられる有力な融合遺伝子の候補を得た。来年度以降は、単発の良性腫瘍であるmyofibromaの検体を用いて、全身性myofibromatosisの網羅的遺伝子検索で得られた異常の検出を試みる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

足掛かりとする全身性myofibromatosisの症例のRNAシーケンスによる網羅的遺伝子解析が終了し、腫瘍発生の原因となりうる遺伝子異常の抽出が終了した。

今後の研究の推進方策

次の段階として、多数の乳幼児皮膚腫瘍を用いて、抽出された候補遺伝子異常の検索を順次開始している。具体的にはmyofibroma、および組織学的に類似した腫瘍の症例のピックアップを行い、これら腫瘍の核酸抽出を行い足掛かりとなった症例で同定された遺伝子異常の確認を行う。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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