研究課題/領域番号 |
23K08103
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立成育医療研究センター |
研究代表者 |
内田 孟 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 小児外科系専門診療部, 医師 (30648697)
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研究分担者 |
阿久津 英憲 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 生殖医療研究部, 部長 (50347225)
中村 浩幸 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 免疫アレルギー・感染研究部, 室長 (70256866)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ヒトサイトメガロウイルス (CMV) / 腸管オルガノイド / ミニ腸 / CMV感染症 |
研究開始時の研究の概要 |
ヒトサイトメガロウイルス(CMV)感染症は、CMVの初感染、再感染あるいは再活性化によって起こる病態である。CMV腸炎発症を予見することは困難であり、診断・治療法に臨床上の大きな課題がある。本研究では、ヒト腸管オルガノイド・ミニ腸作製技術を応用し、マクロファージを内在化させた自然免疫機能も有する新たなミニ腸(mc-ミニ腸)を用いることで、まず試験管内のCMV感染・腸炎発症モデルを構築する。CMV感染の腸管内標的細胞種同定とCMV腸炎発症機序を分子レベルで解明する。堅牢なバイオモデルによりCMV腸炎重篤化の予防や本疾患治療上の薬剤との選択性など臨床上の課題克服を目指す。
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研究実績の概要 |
ヒトサイトメガロウイルス(CMV)感染症は、CMVの初感染、再感染あるいは再活性化によって起こる病態である。免疫抑制剤を併用する臓器移植や造血幹細胞移植などの治療に伴い発症するCMV腸炎の頻度が増加している。CMV腸炎発症を予見することは困難であり、診断・治療法に臨床上の大きな課題がある。本研究では、ヒト腸管オルガノイド・ミニ腸作製技術を応用し、試験管内のCMV感染・腸炎発症モデルを構築する。CMV感染の腸管内標的細胞種同定とCMV腸炎発症機序を分子レベルで解明する。堅牢なバイオモデルによりCMV腸炎重篤化の予防や本疾患治療上の薬剤との選択性など臨床上の課題克服を目指す。今年度は、まず生体の小腸組織で粘膜下固有層における組織マクロファージを免疫組織染色(IBA1、CD64、HAM54抗体)で確認した。粘膜組織下に多数の組織マクロファージマーカー陽性細胞の存在を確認した。ヒトiPS細胞からCMV感染検証用の単球/マクロファージを作製しミニ腸へ移植したマクロファージ内在化ミニ腸を作製した。粘膜上皮組織のバリア性についてZO-1、Claudin等のマーカーによる免疫染色でバリア性を確認した。今後は、ウイルスの増殖動態、およびサイトジェネティクス解析によりCMVと親和性のある細胞種を同定しえるミニ腸の堅牢性を実証する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
組織マクロファージの内在化ミニ腸作製の技術基盤は整備された。概ね順調であり、今後はCMVの感染性の実証と、感染後の組織反応性を分子レベルで検証していく。
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今後の研究の推進方策 |
ヒトiPS細胞から単球を作製し、同時にミニ腸を作製して移植時期を調整する必要がある。そのため、試験系を頻回に策定することが難しい。そのため、CMV感染で経時的感染動態をミニ腸での解析では多角的に実施していく。ミニ腸は、1年に至る長期培養下で安定であることから、遺伝子発現(ウイルス感染応答性や細胞死反応)や腸管機能性への影響を時空間的に評価していく。
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