研究課題/領域番号 |
23K08137
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
瀧口 修司 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (00301268)
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研究分担者 |
佐川 弘之 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (60645092)
伊藤 直 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (70831775)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 視線計測 / 眼球運動 / 言語化 / トレーニング / 暗黙知 / 動作解析 / eye-hand coordination / 手術支援ロボット |
研究開始時の研究の概要 |
手術とは道具の動きを予測して操作し、生じた環境変化を知覚し、予測と結果のずれを認識してさらに次の操作を行うという相互作用の繰り返しである。そのため、熟練したロボット術者の眼球運動と腕運動の協調制御(Eye-hand coordination)を分析することで、手術手技の暗黙知の一端が解明できるのではないかと着目した。本研究では、手術支援ロボット術者の視線計測に加え、腕運動の動作解析を行い、Eye-hand coordinationを分析する。熟練した術者による“有用な視覚情報の取得法”を導き出し、効果的なトレーニング法を確立することを目的とする。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、ロボット支援下手術における熟練した術者の眼球運動を、視線分析装置(Eye tracker)を用いて計測することで、“上手”な手術に必要な視覚情報の取得法を抽出し、効果的な教育・トレーニング方法を確立することにある。純粋に視覚情報のみに依存したロボット支援下手術の熟練者の眼球運動には、力触覚をも補いきる情報収集能力が秘められている。術者本人も自覚していないような眼球運動をも視線分析装置で客観的に数値化することで、手術手技の中でも言語化が難しい「暗黙知」の解明と伝承に貢献できる可能性を秘めている。最終的には“上手”な手術に必要な視覚情報の取得法を抽出し、効果的な教育・トレーニング方法を確立する予定である。 まずは視線分析装置のデモを複数回行った。ウェアラブルタイプのものは基本的に精度が足りず、手術モニターに視線を送っていることはわかるものの、細かな視線までは抽出することは叶わなかった。そのため、本研究には不適切と判断した。 そこで、手術動画を用いて据え置き型の機器でのデモを行なった。こちらは非常に細かな視線の先まで抽出することができた。また、据え置き型の機器で録画された手術動画でパイロットスタディーを行なった結果、外科初級者と外科中級者において視線運動に違いがあることが明らかとなった。具体的には、外科中級者の方が視野を広くとることができており、作業を行なっている点以外を観察している時間や回数が多かった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
適切な機器の購入はできたが、パイロットスタディーのプロトコール作成に難渋しているため、進捗が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
まずは静止画を用いた視線計測において、手術熟練者と非熟練者の違いを分析する。 さらにはドライボックスを用いた手術手技中の視線計測を行なっていく。
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