研究課題/領域番号 |
23K08139
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
三木 厚 自治医科大学, 医学部, 講師 (20570378)
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研究分担者 |
佐久間 康成 自治医科大学, 医学部, 教授 (10296105)
北山 丈二 自治医科大学, 医学部, 教授 (20251308)
佐田 尚宏 自治医科大学, 医学部, 教授 (20261977)
寺谷 工 自治医科大学, 医学部, 講師 (70373404)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 体組成変化 / 骨密度 / オステオペニア / 悪液質 |
研究開始時の研究の概要 |
大腸癌肝転移は予後不良な疾患であり、その治療戦略の開発は急務である。近年、RANK-RANKLが骨密度減少症に関連し、なおかつ骨転移を促進することが報告されている。しかしながら、消化器癌でのRANK-RANKLの検討はほとんどされていない。本研究では、骨密度減少症に強く関連するRANK-RANKLの大腸癌肝転移機構に対する発現機序を3次元モデルとマウス骨粗鬆症モデル実験を用いて解明する。また、臨床試験を介して、RANK-RANKLの働きを阻害することにより、旧来の細胞増殖抑制に主眼を置いた化学療法に加え、全く新しいアプローチとして分子標的治療法の開発を目指す。
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研究実績の概要 |
大腸癌肝転移は予後不良な疾患であり、その治療戦略の開発は急務である。体組成変化には筋肉量減少症や骨密度減少症が挙げられる。近年、体組成変化と癌との関連性について多くの報告がなされている。体組成変化はこれまでのカヘキシーの概念とは違って、癌の進行において比較的早い段階から起こることがしられてきた。これまでの研究からRANK/RANKLが筋肉や骨組織に発現し、体組成変化を起こしている。特に、RANK-RANKLが骨密度減少症に関連し、なおかつ骨転移を促進することが報告されている。しかしながら、消化器癌でのRANK-RANKLの検討はほとんどされていない。本研究では、骨密度減少症に強く関連するRANK-RANKLの大腸癌肝転移機構に対する発現機序を3次元モデルとマウス骨粗鬆症モデル実験を用いて解明する。また、臨床試験を介して、RANK-RANKLの働きを阻害することにより、旧来の細胞増殖抑制に主眼を置いた化学療法に加え、全く新しいアプローチとして分子標的治療法の開発を目指す。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当該研究では、これまで加齢と関連付けられていた骨密度減少症(オステオペニア)が、癌の予後と関連することを明らかにし、その機序の解明を目的としている。大腸癌肝転移症例の57%はオステオペニアと診断され、初回手術のStage分類では、予後に差はなかったが、オステオペニア症例の予後は不良であった。 オステオペニアの病院に関してはRANK/RANKL axisの影響が考えられている。 自治医科大学病院消化器一般移植外科にて根治切除された大腸癌肝転移の初回大腸癌切除標本を用いて、RANKの免疫染色を行った.初回切除の大腸癌において、RANK発現は予後不良因子であった。
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今後の研究の推進方策 |
本研究のこれまでの結果から、腫瘍内において癌細胞に発現したRANKはそれぞれ予後不良因子となる。今後は、この癌細胞とRANK発現を細胞株でも再現可能か評価すると共に、背景にはどのようなサイトカインやケモカインが関わってくるのかを評価する予定である。 また、マウス腫瘍モデルに対してOPGといったデコイを投与し腫瘍効果や、腫瘍を採取し免疫染色やフローサイトメトリーで腫瘍内の環境変化を評価する予定である。
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