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APOA2アイソフォームを用いた膵切除術後の新たな膵外分泌機能バイオマーカーの開発

研究課題

研究課題/領域番号 23K08141
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分55020:消化器外科学関連
研究機関日本医科大学

研究代表者

松下 晃  日本医科大学, 医学部, 講師 (70449263)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワード膵切除術後膵外分泌機能不全 / apoA2アイソフォーム / 膵外分泌機能 / バイオマーカー / 膵切除術
研究開始時の研究の概要

近年,アポリポ蛋白の1つであるアポリポ蛋白A2アイソフォーム(以下APOA2i)は早期膵癌患者において血中のAPOA2-ATQ/ATの量比が低下することが明らかとなり,早期膵癌のバイオマーカーとして注目されている.今回我々は膵切除術施行後の患者を対象として術後に血漿APOA2i濃度測定ならびに既存の膵外分泌機能検査である13C-トリオクタノイン呼気試験を行い,膵切除術式毎の膵外分泌機能障害発生率とそのリスク因子を検討する.APOA2iを新たに簡便でリアルタイムに使用出来る正確な膵切除術施行後の膵外分泌機能障害のバイオマーカーとして活用する可能性を探ることを目的とした研究を計画した..

研究実績の概要

膵切除術後の非アルコール性脂肪肝(NAFLD)は近年多く認められるようになっているが、その病態については未だ不明な点が多い。膵頭十二指腸切除後のNAFLDの治療に関しては膵消化酵素剤の補充療法が有用であると報告されている。最近我々が開発したapoA2 isoforms(apoA2-i)、とapoA2-iの切断状態を定量分析するELISA検査を用いると、膵臓が正常に機能している状態であればapoA2-iの切断状態は、apoA2-ATQ/ATQ、ATQ/AT、AT/ATの3種のアイソフォームが全身の血液中をバランスよく循環するが、膵外分泌機能が低下するとapoA2-iの切断が抑制される。今回、我々は後方視的に膵切除術施行後の患者のapoA2-i測定を行いNAFLD発症、膵外分泌機能不全の関連を明らかにした。2022年7月より当院で膵切除術を施行した症例を対象とした。術後の血漿中ATQ/ATQ (重鎖) およびAT/AT (軽鎖)濃度をapoA2-i測定キット(東レ)を用いて測定した。NAFLDはCTにより診断した。膵切除術を施行した症例は42例でPD 26例、DP 16例であった。膵切除後NAFLD発症率は31.0 %(13/42)、PD後では46.2%(12/26)、DP後では6.3% (1/16)であった。術後AT/AT濃度の最低値をNAFLD発症群と非発症群で比較するとapoA2-AT/AT値6μg/ml以下ではNAFLD発症と有意に相関があった(P=0.04)。またNAFLD発症群においてAT値6μg/ml以上の症例では全例下痢を認め、NAFLD非発症群においてAT値6μg/ml以下のの症例では全例通常投与量かそれ以上の膵消化酵素剤の投与が行われていた。膵切除後にapoA2-iモニタリングを行うことによりNAFLD発症を予測することが可能になると考えられた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

膵切除症例は順調に増加しており、術後採血も順調に行えている。

今後の研究の推進方策

さらに症例数を増やし、解析検討を行う予定である。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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