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患者由来オルガノイドを用いたBarrett食道腺癌の病態解明、個別化医療の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23K08142
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分55020:消化器外科学関連
研究機関川崎医科大学

研究代表者

猶本 良夫  川崎医科大学, 医学部, 教授 (00237190)

研究分担者 深澤 拓也  川崎医科大学, 医学部, 准教授 (20379845)
山辻 知樹  川崎医科大学, 医学部, 教授 (40379730)
羽井佐 実  川崎医科大学, 医学部, 教授 (70322229)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
キーワードオルガノイド / Barrett食道腺癌 / 食道癌
研究開始時の研究の概要

既存のBarrett食道腺癌患者由来オルガノイドを用い、網羅的メチル化解析、ATACシーケンスを行い、他種食道胃接合部癌、正常食道粘膜由来オルガノイドと比較することで、特徴的なエピゲノム異常、転写機構を解析する。また、術後化学療法への感受性を予測できるか、そして次世代シーケンス解析結果に基づく標的治療が可能であるかを調べる。さらに、個別化医療開発に向けた、Barrett食道腺癌オルガノイドの樹立法の最適化を行う。

研究実績の概要

繰り返す逆流性食道炎などにより、食道粘膜(扁平上皮)が胃粘膜(円柱上皮)に置き換わったBarrett粘膜のうち、全周性で最短長が3㎝以上のものは特にBarrett食道と呼ばれ、食道腺癌(Barrett食道腺癌)の前癌病変と考えられている。この発癌には円柱上皮への置換に加えて、何らかのゲノムの変化が関与することが推定されるが、その詳細は未解明である。日本における食道癌の多くは扁平上皮癌であるが、欧米スタイルの食生活や高齢化が進むに従い、今後Barrett食道腺癌は増加すると考えられている。また進行癌における5年生存率は20%以下と低く(Hur C et al. Cancer. 119, 1149-58. 2013)、新たな治療法の確立が急務となっている。これまで、国内でのBarrett食道腺癌患者は少ないため、前臨床癌モデルは未確立であり、基礎研究と治療法開発は遅れてきた。近年、細胞株や遺伝子改変マウスに代わる新しい癌モデルとして、各臓器癌に由来するオルガノイドが樹立されてきている。オルガノイドは患者癌の特徴を反映し、増殖できることから、癌の病態解明や治療法開発に大きな役割を果たしてきている (Sato T et al. Nature. 459, 262-65. 2009)。
研究1年目までの解析において、食道癌オルガノイドの樹立に関し、我々が肺癌でオルガノイド培養に使用している培養条件(Yokota et al. Cancer Letter 2024)の適応を試みたが、樹立効率の改善は見られておらず、さらに異なる樹立条件での検討が必要となる見通しである。またゲノム解析の結果から、druggableと考えられる遺伝子変異が見つかっており、現在特徴的な転写メカニズムの同定と並行し、薬剤感受性試験を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

ゲノム解析に基づく、至適薬剤の選定の目処が立っている。

今後の研究の推進方策

同定した標的分子への得意的薬剤を用いた抗腫瘍効果を調べるとともに、Barrett食道腺癌の特異的転写システムの解明を行なう。また抗癌剤感受性の検討、樹立条件の改善をすすめる。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 長期培養が可能な食道患者由来新規オルガノイドの樹立と特性解析2023

    • 著者名/発表者名
      浦野貴司、横田悦子、岩井美樹、瀧川奈義夫、物部泰昌、羽井佐実、猶本良夫、深澤拓也、山辻知樹
    • 学会等名
      第82回日本癌学会学術総会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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