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大腸癌におけるマルチキナーゼ阻害薬による腫瘍免疫活性化メカニズムの追求

研究課題

研究課題/領域番号 23K08179
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分55020:消化器外科学関連
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

茂田 浩平  慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (30528790)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード腫瘍微小環境 / 腫瘍免疫 / 大腸癌 / Multi kinase inhibitor
研究開始時の研究の概要

本研究では,マウス大腸癌細胞株を用いた肝注および門脈注肝転移モデルを使用し,Multi kinase inhibitorが免疫応答に乏しいImmune cold tumorを免疫細胞が活性化されたImmune hot tumorに変化を促す分子メカニズムを追求することを目的とする.

研究実績の概要

大腸癌では全体の5%程度にしか免疫チェックポイント阻害薬の効果がないとされるが,腫瘍微小環境と腫瘍免疫の密接な関連性について多くの研究により明らかになり,大腸癌における腫瘍微小環境の理解は免疫治療拡大のBreak throughとして期待されている.本研究では,マウス大腸癌細胞株を用いた肝注および門脈注肝転移モデルを使用し,Multi kinase inhibitorが免疫細胞が活性化されたImmune hot tumorに変化を促す分子メカニズムを追求することを目的としている.
マウス由来大腸癌細胞株であるCT26をBALB/cマウスの肝臓に移植を行う肝注モデルを用いて同移植マウスを作成している.Multi kinase inhibitorを投与し,摘出した肝転移内の免疫細胞の分布の検証を行うことを最初の目標としている.そのため,これまでにCT26の肝臓への移植を行い,無治療の状態のマウスより腫瘍を含む肝臓,肺,血液,腹膜播種結節などを採取を行った.これらの実験試料を用い,Flt3発現の確認するため,rtPCRおよびタンパク抽出による定量解析を行っている.
一方で,肝注モデルでは肝臓への細胞株注入後に針穴より癌細胞が漏れることが多く,腹膜播種転移を起こす頻度が高い問題点を認めている.腹膜播種転移は,肝転移の増大とともに血性腹水の貯留を引き起こすことが多く,免疫細胞の分布に影響が出ると考えられる.そのため,腹膜播種転移を起こしにくくする工夫を行って肝注モデルを作成することとしている.また,腫瘍が育つために時間を要する門脈注射モデルと尾静注モデルの作成も同時に行い,次の実験系のために準備を進めている.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

本研究は,マウス由来大腸癌細胞株であるCT26をBALB/cマウスの肝臓に移植を行う肝注モデルと門脈に細胞株を注入して肝転移を起こす門脈注モデル,尾静注肺転移モデルを採用している.肝臓に移植を行う肝注モデルについては大腸癌細胞株の注入後に針穴から癌細胞の漏れがあり,腹膜播種転移を起こすことが分かっている.その制御のためマトリゲルとともに注入しているが,腹膜播種の制御にやや難渋している.腹膜播種転移が多くなると,肝転移とともに腹膜播種結節への免疫細胞の分布が起こり,適切な解析ができていない可能性があり,検証を行っているため進捗が遅れている.

今後の研究の推進方策

肝臓に移植を行う肝注モデルについては腹膜播種制御のため,肝臓への注入後に針穴を5分間圧迫することで抑制することを目指し,改善を図っている.一方で,門脈に細胞株を注入して肝転移を起こす門脈注モデルと尾静注肺転移モデルについては肝転移が成立し,腫瘍が発育するのに時間を要するが,こちらも同時に用意して実験を進めることとした.
これまでに採取した肝注モデルの腫瘍内のFlt3発現およびCD8陽性T細胞の分布を免疫染色により解析を進めていく.

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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