研究課題/領域番号 |
23K08191
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
大北 喜基 三重大学, 医学系研究科, 准教授 (20378342)
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研究分担者 |
志村 匡信 三重大学, 医学部附属病院, 助教 (90734575)
北嶋 貴仁 三重大学, 医学部附属病院, 助教 (30586772)
奥川 喜永 三重大学, 医学部附属病院, 教授 (30555545)
池内 浩基 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (80319863)
問山 裕二 三重大学, 医学系研究科, 教授 (00422824)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | クローン病 / 癌 |
研究開始時の研究の概要 |
近年クローン病(CD)の長期罹患例は増加傾向にあり、それに伴い癌合併例が増加してきている。肛門病変長期罹患例には直腸肛門管癌を念頭に置いた腰椎麻酔下生検および内視鏡が推奨されているものの、その侵襲の大きさから十分に行われていないのが現状である。本研究では、CDの慢性炎症により癌化が誘発される癌部におけるゲノム異常と網羅的解析による発癌過程でのエピゲノム変化を同定し、CD癌化のリスク診断および早期癌診断のバイオマーカーの候補とする。またそれが血清, 尿に反映されることが確認できれば、内視鏡や生検粘膜採取が困難な癌患者を非侵襲的検査法で同定できることが期待される。
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研究実績の概要 |
近年クローン病(CD)の長期罹患例は増加傾向にあり、それに伴い癌合併例が増加してきている。肛門病変長期罹患例には直腸肛門管癌を念頭に置いた腰椎麻酔下生検および内視鏡が推奨されているものの、その侵襲の大きさから十分に行われていないのが現状である。また、直腸肛門管癌以外の大腸癌・小腸癌に対しても、有用とされる早期発見のための方法はない。 本研究では、慢性炎症により誘発されるCDによる発癌過程において、網羅的解析によるゲノム異常ならびにエピゲノム変化を同定し、CD癌化のリスク診断および早期癌診断のバイオマーカーを発見することを目的としている。 2000年10月から2023年8月までに三重大学病院および兵庫医科大学病院でクローン病に対して手術が施行された症例を対象としている。最終病理診断で癌合併症例は三重大学9例、兵庫医科大学40例、非癌合併例は三重大学200例、兵庫医科大学800例をそれぞれ経験し、パラフィン包埋した組織を保管している。 三重大学病院で手術を施行したCD患者情報から、非癌合併CDと癌合併CDを選定した。パラフィンブロックからマイクロダイセクション法により非癌合併CD患者の正常粘膜(①)および癌合併CD患者の近傍正常粘膜(②)および癌部(③)から組織を採取した。 これらの組織よりDNA/RNAを抽出、外注検査に委託し、網羅的DNAメチル化解析ならびにmiRNA解析を行う。①群vs.③群、②群vs.③群をそれぞれ比較検討することで、癌部(③群)で有意に高メチル化している遺伝子および高発現しているmiRNAを同定している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
症例数が少なく、古い検体を含むため、組織の選定、組織からのDNA/RNAの抽出に時間を要した。
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今後の研究の推進方策 |
網羅的スクリーニング により選択されたCD癌部特異的メチル化DNAおよびmiRNA発現をバイオマーカー候補とする。その検証のために、多数例での非癌合併CD患者の正常粘膜および癌合併CD患者の近傍正常粘膜、癌部からDNAおよびRNAを抽出する。候補メチル化DNAは、バイサルファイト処理後パイロシークエンサーにてメチル化レベルを定量し、再現性を検証する。また候補miRNAはqPCRあるいはddPCRにて発現を定量し、再現性を検証する。
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