研究課題/領域番号 |
23K08192
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
荻野 崇之 大阪大学, 大学院医学系研究科, 助教 (50597458)
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研究分担者 |
水島 恒和 大阪大学, 大学院医学系研究科, 招へい教授 (00527707)
関戸 悠紀 大阪大学, 大学院医学系研究科, 特任助教(常勤) (00781709)
宮崎 葉月 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (10912438)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 炎症性腸疾患 / 大腸癌 / 自然リンパ球 |
研究開始時の研究の概要 |
炎症性腸疾患(IBD)は消化管のびまん性慢性炎症性疾患であり、近年大腸癌合併例の増加が 問題になってきている。IBD関連大腸癌は肉眼的所見よりも進行していることが多く、散発性大腸癌と比較して予後不良である。これはIBD特異的な炎症性発癌メカニズムが大きな原因であると考えられる。本研究では慢性炎症が起こっている腸管上皮に対する修復シグナル が発癌に関与する可能性に注目し、上皮組織障害の修復に働いている自然リンパ球(ILC)に焦点を当て、「慢性炎症下においてILC由来組織修復シグナルの過剰活性化が発癌を促す」という仮説の検証を目的とする。
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研究実績の概要 |
炎症性腸疾患(IBD)は消化管のびまん性慢性炎症性疾患であり、近年大腸癌合併例の増加が問題になってきている。IBD関連大腸癌は肉眼的所見よりも進行していることが多く、散発性大腸癌と比較して予後不良である。これはIBD特異的な炎症性発癌メカニズムが大きな原因であると考えられる。本研究では慢性炎症が起こっている腸管上皮に対する修復シグナル が発癌に関与する可能性に注目し、上皮組織障害の修復に働 いている自然リンパ球(ILC)に焦点を当て、「慢性炎症下においてILC由来組織修復シグナルの過剰活性化が発癌を促す」という仮説の検証を目的とする。 同意の得られた手術症例の切除検体を用いて以下のステップで研究を遂行している。IBD関連大腸癌に存在するILC解析について、IBDおよび大腸癌に存在するILCの解析は、細胞単離し、flow cytometryにて25例の解析を行っている。IBD関連大腸癌由来腸管オルガノイド作製について、癌部をcell dissociation buffer (HBSS with 5mM EDTA)を用いてcrypt-r ich集団にした後、細胞単離を行い、R-spondin1, ニコチンアミド, p38 inhibitor, Alk inhibitor, EGF, Nogginを加えた培地にて培養し、IBD関連大腸癌由来腸管オルガノイドを作製しており、現時点で2例作成しており、-80度で保存している。IBD関連大腸癌における浸潤 ILC分画の網羅的解析を行うため、IBD、IBD関連大腸癌および散発性大腸癌よりILC分画を採取し、RNA-seqにより遺伝子発現及びpathwayを網羅的に解析を行う予定で、現在3サンプル提出用に保存している。IBD 関連大腸癌組織における ILC 分画の分布と予後の相関を検討するため、手術検体パラフィンブロックの薄切を行っており、8症例を蓄積している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
IBDおよび大腸癌に存在するILCの解析は、細胞単離し、flow cytometryにて25例の解析を行った。 IBD関連大腸癌由来腸管オルガノイドは現時点で2例作成して、-80度で保存している。
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今後の研究の推進方策 |
IBD関連大腸癌に存在するILC解析、 IBD関連大腸癌由来腸管オルガノイドの症例数をさらに蓄積していく予定である。 またIBDにおけるILCのRNA seqを行い、分画の網羅的解析を行い、IBD関連大腸癌手術検体パラフィンブロックの免疫染色を行う予定である。
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