研究課題/領域番号 |
23K08202
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
白井 祥睦 富山大学, 学術研究部医学系, 助教 (10785364)
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研究分担者 |
嶋田 洋太 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (20560824)
春木 孝一郎 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (60720894)
羽村 凌雅 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (60894425)
谷合 智彦 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (60961860)
池上 徹 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (80432938)
古川 賢英 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (80624973)
田中 晴祥 名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (80793504)
柳垣 充 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (80979435)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 膵臓癌 / Lysosome酵素 / オートファジー / 免疫回避機構 / MHCクラスI / 腫瘍免疫 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では膵癌免疫機構におけるオートファジー、Lysosome酵素の働きについて解析し、膵癌の腫瘍免疫回避メカニズムを明らかにする。また、免疫回避の鍵となるLysosome酵素に介入し、免疫チェックポイント阻害療法を併用した複合免疫療法の有効性を検証することを目的とする。膵癌は活発なオートファジーにより細胞表面に提示されるMHC-Iが分解されるため、抗原提示能が著しく低下し免疫回避の原因となっている。MHC-I分解の鍵となるLysosome酵素群の分子生物学的特性を明らかにし、当該酵素の阻害と既存の免疫チェックポイント阻害剤を併用した複合免疫療法による治療戦略を確立することを立案した。
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研究実績の概要 |
免疫チェックポイント阻害剤は腫瘍免疫のパラダイムシフトを起こし、がん免疫療法に革新的な効果をもたらした。その一方で、膵癌は独自の免疫回避機構により有効な免疫療法が確立されておらず、新たな角度からの介入が求められている。本研究では膵癌免疫機構におけるオートファジー、Lysosome酵素の働きについて解析し、膵癌の腫瘍免疫回避メカニズムを明らかにする。また、免疫回避の鍵となるLysosome酵素に介入し、免疫チェックポイント阻害療法を併用した複合免疫療法の有効性を検証することを目的とする。膵癌は活発なオートファジーにより細胞表面に提示されるMHC-Iが分解されるため、抗原提示能が著しく低下し免疫回避の原因となっている。詳細な解析にはオートファジーの最終段階であるLysosome酵素の働きを明らかにすることが必須と考えるが、Lysosome酵素を標的とした研究はほとんどない。MHC-I分解の鍵となるLysosome酵素群の分子生物学的特性を明らかにし、当該酵素の阻害と既存の免疫チェックポイント阻害剤を併用した新たな角度からの複合免疫療法による治療戦略を確立する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
膵臓癌細胞株を培養を開始し、グリコーゲン代謝に関わるLysosome酵素である酸性αグルコシダーゼ(GAA)を阻害し、腫瘍内へのリンパ球浸潤増加を確認した。スフィンゴリン脂質代謝に関与するグルコセレブロシダーゼ(GBA)を阻害し、細胞膜上のPD-L1の発現が低下することを確認した。 膵癌周術期における免疫担当細胞と血小板の関係が予後と相関することを明らかにし報告した。切除不能膵臓癌における化学療法投与期間が予後と相関することを明らかにし報告した。膵臓癌の上腸間膜静脈への浸潤が予後を増悪することを明らかにし報告した。膵臓癌の早期再発リスク因子について解析し報告した。
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今後の研究の推進方策 |
研究協力者を研究に加え、推進を図る。網羅的解析を学外の検査会社に発注する。
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