研究課題/領域番号 |
23K08206
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
小澤 洋平 東北大学, 大学病院, 助教 (10757123)
|
研究分担者 |
亀井 尚 東北大学, 医学系研究科, 教授 (10436115)
赤池 孝章 東北大学, 医学系研究科, 教授 (20231798)
飯久保 正弘 東北大学, 歯学研究科, 教授 (80302157)
岡本 宏史 東北大学, 大学病院, 助教 (80732487)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
キーワード | 食道癌 / 呼気 / バイオマーカー / 硫黄代謝物 |
研究開始時の研究の概要 |
食道癌は予後不良な癌であり、一因として根治不能な進行癌での発見が多いことが挙げられる。食道癌をスクリーニングできる非侵襲検査方法を確立することができれば、効率的に根治可能な食道癌患者を拾い上げることができ、多くの患者を根治的外科治療・内科治療に繋げることができる。 呼気凝集液(EBC)は非侵襲で採取可能なサンプルであり、生体内の細菌・ウイルス由来の代謝物・タンパク質・ゲノムなど様々な物質を含むことが知られている。我々はEBC内の硫黄代謝物に注目し、本研究内で食道癌の早期発見に向けた新たなバイオマーカーの同定と安定的に採取・測定するための方法論の確立を目指す。
|
研究実績の概要 |
食道癌患者の呼気凝集液における硫黄代謝物濃度の定量を行い、健常者との比較を行った。 EBCの代謝物解析では二硫化水素、システイン(CysSH)、システインパースルフィド(CysSSH)、チオ硫酸にて有意な差を認めた。対応する血漿サンプルの解析では硫化水素、二硫化水素、CysSH、CysSSH、ホモシステインパースルフィド(HCysSSH)、チオ硫酸の濃度は、いずれも癌患者で有意に高かった。とりわけ、EBC由来のCysSSH(p=0.0005)と血漿由来のCysSSH(p=0.001)、HCysSSH(p<0.0001)ら、超硫黄分子種にて極めて顕著な差がみられ、食道癌の検出能はそれぞれAUC=0.71(感度60%、特異度96%)、AUC=0.73(感度49%, 特異度96%)、AUC=0.93(感度89%、特異度96%)であった。続いて、それぞれの超硫黄分子種の濃度は食道癌の組織型(扁平上皮癌or腺癌)や臨床病期(ステージI-II or III-IV)の違いで差があるかを検討するためにそれぞれのグループに分けて検討をおこなったが、組織型や臨床病期によらず、すべてのグループにおいて健常者よりも高値であった。特にHomoCysSSHは、臨床病期I-IIの早期の食道癌においても統計学的に非常に有意に(p<0.0001)上昇していた。また両者は正の相関関係があり(Pearson correlation coefficient:0.27)、血漿中のHCysSSHは無侵襲サンプルであるEBCで反映している可能性があると思われた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画書の予定に沿って、おおむね順調に経過していると思われる。
|
今後の研究の推進方策 |
食道癌の呼気検体については、研究計画時点で40症例程度であったが、術前治療を行っていない症例も含めると150症例ていどまで収集できた。 今後は術前治療後や手術後の検体も集積しているため経時的な変化も同様に追跡していきたいと考えている。さらに、上記によるシステインの減少(システイン代謝物の増加)がALDH2遺伝子変異によらないアセトアルデヒド濃度の上昇につながっている可能性を調査するため、EBC中のアルデヒド代謝物の測定に取り組んでいく。
|