研究課題/領域番号 |
23K08246
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55030:心臓血管外科学関連
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
細山 勝寛 東北大学, 大学病院, 助教 (70837046)
|
研究分担者 |
前田 恵 東北大学, 医学系研究科, 大学院非常勤講師 (00646151)
齋木 佳克 東北大学, 医学系研究科, 教授 (50372298)
蟹江 澄志 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (60302767)
宮武 ミドリ 東北大学, 大学病院, 助教 (60783975)
片平 晋太郎 東北大学, 大学病院, 講師 (80870138)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2026年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
|
キーワード | 血管吻合 / 心臓血管外科学 / 磁性粒子 / 冠動脈バイパス / nano particle / hydrogel / 心臓外科 |
研究開始時の研究の概要 |
Magnetic nano particleを活用したmagnetic hydrogelによる血管吻合が可能となれば、従来の血管吻合操作が簡素化され吻合時間が短縮される。これは吻合技術の標準化、手術そのものの低侵襲化を図ることができ、最終的に医療の均霑化に与るものと考えている。本研究は最新のnano particleの加工技術を用いて、吻合口のサイズや血管性状によらず吻合可能なmagnetic hydrogelを作製し、動物実験を通して生体内での安全性を評価することが目標である。
|
研究実績の概要 |
Magnetic nano particleを活用したmagnetic hydrogelによる血管吻合を可能とするため、企業と同学工学部と連携して研究を始めている。この研究は吻合部位やワーキングスペースの広さによらず、短時間で強固な血管吻合を可能とすることが大きな目標である。当初磁性粒子を含んだhydrogel素材を念頭に検討したが、可塑性を残してしまうと磁力の向きが整わず、吻合部の接着が不十分になる。まずシリコン樹脂を用いて、内部にSrフェライトを混和したシート開発を行い、ブタ摘出心臓とブタ摘出頸動脈を用いて吻合可能か実験を行った。吻合部周囲の固定の際に手術で実際に使用している針やモノフィラメント糸を使用し吻合部への固定を試みたが、一部カッティングしてしまうものもありフェライトの配合に関して調整が必要と考えられた。また吻合部どうしの接着を維持する磁力を維持するにもフェライトの配合率は重要になってくる。フェライトの割合を高くすると、磁力は強くなる一方で糸とのカッティングが起きやすく、シートを厚くすると血管との密着性が失われる。フェライトの割合を下げ、シートを薄くすると磁力が弱くなり吻合部の強度への影響が危惧される。今後も組成を考慮しながら同様の実験が必要な状況である。また接着を補助するため既存の生体用接着剤の活用も検討している。これは血管と磁石どうしの固定や、止血に重要であり生体用接着剤の使用量や組成の検討も重要と考えている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
磁性シートのフェライトの配合や厚みの調整に時間を要した。また加えて血管吻合部に使用可能な生体用接着剤の選定、確保に時間を要した。 遠隔地との情報交換やミーティングはオンラインでの形態を取ることで意見の取りまとめなどは可能となっているが、関係者が揃って実験を行うタイミングが限られていることも影響していることが考えられる。
|
今後の研究の推進方策 |
既存の手術用生体接着剤を使用し磁性シートと合わせて吻合部に応用し、必要とされる吻合強度を得られるか実験し、動物実験に応用できる準備を進めていく。あわせて磁性シートの調整を行なっていく。 今後も情報収集、意見交換、継続的に行い臨床応用可能なデバイス開発を進めていく。
|