研究課題/領域番号 |
23K08283
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55030:心臓血管外科学関連
|
研究機関 | 大阪医科薬科大学 |
研究代表者 |
神吉 佐智子 大阪医科薬科大学, 医学部, 講師 (40411350)
|
研究分担者 |
斯波 真理子 大阪医科薬科大学, 医学部, 特別職務担当教員(教授) (70271575)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
|
キーワード | 心筋保護治療 / 組織標的ペプチド / アンチセンス医薬 |
研究開始時の研究の概要 |
我々がファージディスプレイ法を用いて見出した、虚血心筋組織に特異的に集積するペプチド(Ischemic Myocardium Targeting Peptide: IMTP)は、虚血心筋組織を標的としたドラッグデリバリーシステムのキャリアーとしての性質を備えている。本研究では、IMTPペプチドにアンチセンス核酸に結合させることで、S100A8/A9の発現を虚血心筋特異的に抑制する技術を開発する。これを用いて、全身投与可能な虚血心筋保護治療薬の創薬を目指す。さらにこの技術は、S100A8/A9のみではなく、タンパク性の虚血心筋傷害の増悪因子一般に応用できる。
|
研究実績の概要 |
虚血性心不全による死亡率を改善するためには、虚血傷害を受けた組織の機能維持と回復を促進する新たな心筋保護法の開発が必要である。現在、最も注目されている心筋保護法のひとつに、サイトカイン複合体と結合して虚血傷害を悪化させるS100A8/A9の活性抑制がある。しかし、S100A8/A9には虚血傷害のタンパク性の増悪因子としての負の側面と共に、好中球や単球の遊走の調節や創傷治癒の促進という正の役割も担っているために、全身レベルでの抑制は行えず、虚血傷害部位に限定された発現制御法の開発が必要であった。我々は、すでにファージディスプレイ法を用いて、虚血心筋組織に特異的に集積するペプチド(Ischemic Myocardium Targeting Peptide: IMTP)を見出している。これは、虚血心筋組織を標的としたドラッグデリバリーシステムのキャリアーとしての性質を備えている。本研究では、IMTPペプチドにアンチセンス核酸に結合させることで、S100A8/A9の発現を虚血心筋特異的に抑制する技術を開発する。これを用いて、全身投与可能な虚血心筋保護治療薬の創薬を目指す。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
COVID19感染蔓延防止のために前年度までの研究の進捗が送れており、本研究もその影響を受けているため。
|
今後の研究の推進方策 |
S100A8/A9複合体タンパク質発現を抑制するアンチセンス核酸の設計:S100A8とS100A9に対してそれぞれ20種類程度のアンチセンス配列を決定し、架橋型人工核酸(LNA修飾)を作成する。作成したアンチセンスについて、分担者 斯波の核酸医薬開発のスクリーニングの際に実績のあるCa2+-enriched medium(CEM)法を用いて、配列の選択を行う。選出したAnti-S100A8/A9のアジド化体に、アセチレン化したIMTPペプチドを室温、銅触媒下にクリック・ケミストリー反応で結合させAnti-S100A8/A9-IMTPを作成する。
|