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阪神地域の胸水貯留患者への胸水細胞診を用いた早期中皮腫の同定に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23K08317
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分55040:呼吸器外科学関連
研究機関神戸大学

研究代表者

河原 邦光  神戸大学, 医学研究科, 特命教授 (70755313)

研究分担者 神保 直江  神戸大学, 医学部附属病院, 特命助教 (00773772)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
キーワード早期中皮腫 / 胸水細胞診 / セルブロック / BAP1 / MTAP / p16FISH / 中皮腫 / CDKN2A
研究開始時の研究の概要

中皮腫は、根治的治療が難しく予後は極めて不良である。特に、真の石綿環境曝露による中皮腫では、癌検診などの体制がないため、早期発見・早期治療が難しい。近年のゲノムベース技術の発展により、形態学的に反応性中皮と鑑別を要する早期中皮腫の同定が可能となってきた。本研究では、阪神淡路大震災後27年が経過し、真の環境石綿曝露による中皮腫患者の増加が予測される阪神地域に立地する神戸大学を拠点として、胸水貯留症例の胸水セルブロックを用いて、中皮腫関連遺伝子異常の同定を行い、中皮腫の有無について検討を行う。さらに早期中皮腫と診断された患者の胸水細胞診標本をレビューし、早期中皮腫に特異的な細胞所見の抽出を試みる。

研究実績の概要

令和5年度については、2018~2023年の6年間に、神戸大学医学部付属病院病理部(以下当病理部)の細胞診・組織症例として保管されている胸水貯留症例の細胞診標本のうち、セルブロックが同時に作成されて、疑陽性と判定された細胞診症例を対象として検討を開始した。疑陽性症例を対象としたのは、当病理部の細胞診断のレベルでは、早期中皮腫を陰性と見落とさず、疑陽性以上に判定できるレベルにあると判断したためである。
検討した症例の内訳は、臨床病理学的な悪性症例で鑑別困難であった24例(肺癌7例、リンパ腫4例、中皮腫/中皮腫疑い4例、甲状腺癌1例、白血病2例、血管肉腫1例、卵巣癌1例、軟部肉腫1例、乳癌/乳癌2例、腎癌1例)と、臨床病理学的に良性であった4例(膿胸1例、不明熱1例、肝硬変1例、心嚢液1例)の総計28例を検討した。
方法は、週に1日、研究協力者とともに当病理部のdiscussion顕微鏡下に判定を行い、多数の中皮細胞が出現していると思われる症例を選び出し、それらが中皮細胞であることを、セルブロックで免疫組織化学(以下IHC)を実施して確認した。最初に、一次抗体としてCKAE1/AE3、CAM5.2、calretinin、podoplanin、 WT1、TTF-1、CEA、Claudin4を用いて多数の中皮細胞が出現していることをIHCにて確定し、確定したの症例に、BAP1、MTAPを用いたIHCを実施し、その欠失の有無を確認した。
結果は、欠損が疑われた症例は2例(肺癌1例、乳癌1例)みられ、1例ではBAP1の欠損が、1例では、BAP1とMTAPの欠損が疑われた。令和6年度は、この2例に、p16遺伝子の9p21領域の欠損を検出すするFluorescence in situ hybridaizationの実施し、早期中皮腫の可能性の有無について検討を行うとともにさらなる多数症例の検討を行う。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

概ね予定通りに研究が進められている。

今後の研究の推進方策

倫h層病理学的に良性の症例で疑陽性と判定されている症例は、中皮細胞の出現が極めて少ない症例が多く、検討対象とするのは難しいのが現状である。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Sarcomatoid mesothelioma diagnosed in a patient with mesothelioma in situ: a case report on morphologic differences after 9-month interval with details analysis of cytology in early-stage mesothelioma2023

    • 著者名/発表者名
      Miho Yoshida, Naoe Jimbo, Ryuko Tsukamoto, Tomoo Itoh, Kunimitsu Kawahara, Suguru Mitsui, Yugo Tanaka, Yoshimasa Maniwa
    • 雑誌名

      Diagn Pathol.

      巻: 18(1) 号: 1 ページ: 126-126

    • DOI

      10.1186/s13000-023-01416-7

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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