研究課題/領域番号 |
23K08329
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
中西 美保 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (40382048)
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研究分担者 |
吉岡 芳親 大阪大学, 大学院生命機能研究科, 特任教授(常勤) (00174897)
小山 なつ 滋賀医科大学, 医学部, 客員准教授 (50135464)
北川 裕利 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (50252391)
福井 聖 滋賀医科大学, 医学部, 非常勤講師 (80303783)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 慢性疼痛 / 脳の可塑性変化 / 脳MRI / MRスペクトロスコピー(MR-S) / 乳酸 / タウリン / 神経障害性疼痛 / グリシン作動性神経伝達 |
研究開始時の研究の概要 |
神経障害性疼痛は、難治性で慢性疼痛へ移行が問題となる。その原因の一つに脳の可塑的変化が考えられている。タウリンは、中枢神経系で抑制系神経伝達物質として作用し、抗侵害受容作用の他、抗うつ作用や記憶・認知機能の改善作用が明らかになっており、慢性疼痛における痛みの維持に関わっている可能性がある。本研究は、神経障害性疼痛モデルマウスを用いて、①痛みや認知や記憶、不快情動の行動試験による評価、②行動変化と関連する脳部位における代謝物質のMRスペクトロスコピー(MRS)を用いた経時的評価、③免疫組織化学染色、④代謝物質の脳内投与を行うことで脳内代謝物質から見た慢性疼痛のメカニズムを解明する。
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研究実績の概要 |
令和 5年度は、行動学的試験で痛みと痛みがもたらす中枢神経系の症状と痛みがもたらす脳ネットワーク異常を評価した。 まず、行動学的試験で痛みと痛みがもたらす中枢神経系の症状を評価した。約1週間慣らし期間後、C57BLマウス(6週齢、雄)でSeltzerモデルと結紮しないShamモデルを作成し、Seltzer群とSham群、Naïve群(n=5)に群分けして、術前7日、術後7、14、21、28日に、痛みの評価としてvon Frey test, cold-plate test, planter testを、記憶・認知の評価は新奇物体認識試験(Y-maze test)、不安はOpen-field testで評価した。 次に、疼痛がもたらす脳ネットワーク異常を1H-MRSで評価した。実験1と同様に群分けして、術前7日、術後7、14、21、28日に評価した。MRSは、11.7T-MRI(AVANCE11,Bruker)システムが使用できなくなったため、滋賀医科大学内の4.7T MRI装置BioSpec 47/40 USR(Bruker社製)を用いた実験系を確立して、脳内の代謝物質(Asc、Asp、Cr、GABA、Gln、Glu、GSH、GPC、Ins、Lac、NAA、NAAG、PCh、PCr、Scyllo-ins、Tau)を計測を開始した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
11.7T-MRI(AVANCE11,Bruker)システムが使用できなくなったため、滋賀医科大学内の4.7T MRI装置BioSpec 47/40 USR(Bruker社製)を用いた実験系を確立する必要が生じたため、進捗が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
研究の人員を確保して、新たに確立した4.7T MRI装置BioSpec 47/40 USR(Bruker社製)を用いたMRSの実験系を動かす予定である。また、LC modelによる解析方法の確立を同時に平行させて行うことで、遅れを取り戻す予定である。
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