研究課題/領域番号 |
23K08339
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
太田 晴子 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (90534751)
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研究分担者 |
祖父江 和哉 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (90264738)
澤本 和延 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (90282350)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 人工冬眠 / 脳保護 / 神経幹細胞 / 冬眠 |
研究開始時の研究の概要 |
脳保護を目的とした低体温療法は古くから行われているが、様々な全身合併症が問題となる。一方、冬眠は全身で制御された低体温・低代謝の状態であり、低体温に伴う有害な生理的反応や再灌流障害を起こさない。近年、非冬眠動物を人工的に冬眠状態に誘導することが可能となり、医療への応用が期待されている。本研究では、人工冬眠モデルマウスを用いて、人工冬眠が脳機能に与える影響を解明するとともに、冬眠の特徴を生かした脳保護療法の開発を目指す。
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研究実績の概要 |
非冬眠動物であるマウスの視床下部に存在するQ神経を人工的に刺激することより冬眠様状態(Q neuron-induced hypometabolism;QIH)を誘導する技術(Takahashi et al., Nature 2020)を応用して、長期人工冬眠モデルマウスを作製し、人工冬眠が脳機能に与える影響の解明を目指した。 当該年度は、QRFP-iCreマウス(視床下部のQ神経群にiCreを発現するトランスジェニックマウス)の視床下部にCre存在下においてhM3Dqを発現するアデノ随伴ウイルスを注入し、CNO(clozapine-N-oxide)を全身投与することによって、DREADDシステムにより人工的にQ神経を刺激することで、所属研究室においても、人工冬眠(QIH)を誘導することに成功した。また、CNOを繰り返し投与することによって、長期間の人工冬眠様状態を維持できることに成功した。さらに、人工冬眠マウスの脳内のニューロン新生への影響について、各細胞腫マーカーの抗体による免疫組織化学染色を用いて解析した。これらの実験の結果から、人工冬眠により、ニューロン新生が変化することが明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当該年度に計画した研究を実施し、長期人工冬眠の確立および人工冬眠モデルマウスの脳内のニューロン新生への影響に関する研究成果が得られたため、本研究課題の進捗状況はおおむね順調に進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は、人工冬眠モデルマウスを安定的に作製し、冬眠中・冬眠前後の神経幹細胞やニューロン新生などへの影響について詳細な解析を進める。また、人工冬眠前後の脳機能解析を行い、人工冬眠が脳機能に与える影響についての検討を開始する予定である。
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