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中枢神経系脆弱性と全身麻酔に関連した周術期認知機能障害の神経病理解析

研究課題

研究課題/領域番号 23K08342
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分55050:麻酔科学関連
研究機関東北医科薬科大学

研究代表者

中村 正帆  東北医科薬科大学, 医学部, 准教授 (80734318)

研究分担者 吉川 雄朗  東北大学, 医学系研究科, 准教授 (70506633)
長沼 史登  東北医科薬科大学, 医学部, 助教 (80780519)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2027-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
キーワード周術期認知機能障害 / 全身麻酔薬 / 睡眠障害 / 高齢者 / アルツハイマー病 / ミスフォールディングタンパク質 / アストログリオーシス / 神経イメージング
研究開始時の研究の概要

周術期認知機能障害のリスク要因である中枢神経系脆弱性(高齢、認知機能低下、睡眠障害)が存在すると、 全身麻酔薬への曝露をきっかけとして神経病理が誘発され、認知機能が障害されると考えられているが、その因果関係は明確でない。そこで本研究では、モデル動物を用いてコホート縦断解析を実施し、リスク要因と神経病理、その結果生じる認知機能障害において、脆弱性と全身麻酔に関連した認知機能障害発症の神経病理を同定したい。本研究結果から周術期認知機能障害発症の原因となる神経病理が明らかになれば、周術期認知機能障害の診断方法確立や治療標的開発に繋がることが期待される。

研究実績の概要

2023年度は縦断的解析に用いるコホートの準備、モデル動物におけるリスク要因の同定、イメージング技術を用いた時間的空間的変化の観察を実施した。
本研究では高齢や軽度認知機能障害など中枢神経系の脆弱性を背景とした周術期認知機能障害の病態を解析するため、3種のモデルマウスを全実験で用いた: i) 野生型高齢マウス (18-24ヶ月齢)、ii) アルツハイマー病 (AD) モデルマウス (APP-KI. Aβが蓄積する)、iii) 前頭側頭型認知症モデルマウス (rTg4510. タウが蓄積する)。この内、iii) 前頭側頭型認知症モデルマウスは、行動実験での評価が難しかったことと、実施しているイメージング技術を適応できなかったことから、モデルマウスをi) 野生型高齢マウスとii) アルツハイマー病モデルマウスの2種を今後の実験に用いることにした。
アルツハイマー病モデルマウスにおいて、周術期認知機能障害のリスク要因の一つである睡眠障害を、脳波筋電図解析を用いて解析した。その結果、睡眠覚醒量の総和は変化しなかったが、睡眠覚醒サイクルに異常を認めた。これは先行研究とは異なる結果であり、縦断研究におけるリスク要因の評価方法を慎重に検討する必要がある。
イメージング技術として予定していたTHK-565蛍光イメージング(東北医科薬科大学)に加えて、新たに小動物MRI(東北大学大学院医学系研究科、東北大学加齢医学研究所)も利用した。アルツハイマー病モデルマウスにおいてTHK-565の蛍光強度が有意に増加することを確認した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

コホートを構成するモデル動物の繁殖と維持が順調であり、睡眠覚醒サイクルとイメージングのデータ取得についても問題ない。小動物MRIのデータ解析も順調に進行している。

今後の研究の推進方策

次年度、次々年度の認知機能解析に向けて、野生型高齢マウスとアルツハイマー病モデルマウスのコホートを維持する。神経脆弱性を有するモデル動物はストレスに弱いため、コホートを維持し着実にデータを蓄積できるような全身麻酔の曝露量と曝露方法を確立する。MRI解析の結果をどのように縦断研究の解析に活用できるか検証する。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] A Novel Near-Infrared Fluorescence Probe THK-565 Enables In Vivo Detection of Amyloid Deposits in Alzheimer’s Disease Mouse Model2023

    • 著者名/発表者名
      Naganuma Fumito、Murata Daiki、Inoue Marie、Maehori Yuri、Harada Ryuichi、Furumoto Shozo、Kudo Yukitsuka、Nakamura Tadaho、Okamura Nobuyuki
    • 雑誌名

      Molecular Imaging and Biology

      巻: 25 号: 6 ページ: 1115-1124

    • DOI

      10.1007/s11307-023-01843-4

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 睡眠における扁桃体中心核ニューロテンシン神経細胞の役割について2023

    • 著者名/発表者名
      中村正帆、長沼史登、吉川雄朗、岡村信行
    • 学会等名
      第7回黒潮カンファレンス
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] ヒスタミン神経細胞の抑制はセボフルランの意識消失作用に影響するか2023

    • 著者名/発表者名
      杉山詩織、若狭和彦、長沼史登、中村正帆、岡村信行
    • 学会等名
      第74回日本薬理学会北部会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 扁桃体中心核ニューロテンシン神経細胞のREM睡眠制御における細胞活性と神経投射について2023

    • 著者名/発表者名
      若狭和彦、井上まり絵、杉山詩織、長沼史登、中村正帆、岡村信行
    • 学会等名
      第74回日本薬理学会北部会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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