研究課題/領域番号 |
23K08355
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
|
研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
古谷 健太 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (40535176)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
|
キーワード | ケタミン / 脊髄 / 痛み |
研究開始時の研究の概要 |
静脈麻酔薬のケタミンは、鎮静作用と鎮痛作用を持つ。加えて近年では抗うつ作用も注目され、脳において特定のカリウムチャネル(KCNQ2)を活性化すると報告された。KCNQ2は脊髄にも発現しており、その活性化は鎮痛作用を発揮する。一方で、ケタミンの脊髄における鎮痛機序は十分に解明されていない。そこでKCNQ2の活性化が脊髄におけるケタミンとその光学異性体の鎮痛機序の一つではないかと考え、それを証明する。
|
研究実績の概要 |
本研究では、ケタミンの脊髄における鎮痛機序の解明、ケタミンの光学異性体間でのNMDA受容体およびKCNQ2への作用の差の検討、およびR-ketamineの新規抗うつ薬・鎮痛薬としての可能性を示すことを目的とする。 ケタミンの光学異性体は日本国内で試薬の入手が困難であること、自施設で分離するようになるためには、今年度は部署内の人的資源、また時間的資源を考慮すると難しいと判断した。よって、まずは(R,S)ケタミンがシナプス伝達に及ぼす作用をホールセルパッチクランプ記録によって示すこととした。 C57BL/6マウスにウレタン麻酔を行い、脊髄横断スライスを作成した。脊髄第II層ニューロンからホールセルパッチクランプ記録を行った。ケタミンはNMDA起因性電流を抑制したが、臨床使用濃度よりも高い濃度でないとNMDA起因性反応は抑制されない可能性が示唆された。しかし光学異性体を分離し、灌流投与するところ、またKCNQ2チャネル阻害薬・促進薬を用いるところまでは実験が進まなかった。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
・教室内の人手が減少したため、自信が研究活動に割くことのできるエフォートが減少したこと ・上記に関連して、他施設に光学異性体の分離方法を見学に行くことができなかったこと ・大学院生に実験を教え、手伝ってもらう予定であったが、当該陰性が年度半ばに自主都合で中途退学したこと 以上から、研究計画からは大きく遅れてしまった。
|
今後の研究の推進方策 |
・ホールセルパッチクランプ記録、痛みモデルを用いた行動実験を行う: 各種ケタミン、KCNQ2 activator/inhibitorを用いた実験を予定する。 ・必要に応じて、in vivo, in vitroのイメージング法を導入する。 ・ケタミンの光学異性体分離手法を自施設で確立する。
|