研究課題/領域番号 |
23K08382
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
|
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
大月 幸子 広島大学, 医系科学研究科(医), 助教 (90774018)
|
研究分担者 |
三好 寛二 広島大学, 病院(医), 講師 (50645364)
堤 保夫 広島大学, 医系科学研究科(医), 教授 (90523499)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 悪性高熱症 / ノックインマウス / 加齢 |
研究開始時の研究の概要 |
悪性高熱症(malignant hyperthermia: MH)は、吸入麻酔薬や脱分極性筋弛緩薬により誘発される遺伝性の筋疾患である。その本態は骨格筋細胞内のカルシウム調節異常で、原因として1型リアノジン受容体 (RYR1)の遺伝子変異が考えられている。遺伝性の素因があれば、高齢者においてもMHを発症しうるが実際には高齢者ではMHを発症することはまれであり、この加齢によるMHが抑制されるメカニズムは未だ解明されていない。 本研究の目的は、RYR1ノックインマウスを用いて加齢により生じるMHの発症や重症化の抑制に関与する因子を調べることである。
|
研究実績の概要 |
悪性高熱症(malignant hyperthermia: MH)は、吸入麻酔薬や脱分極性筋弛緩薬により誘発される遺伝性の筋疾患である。頻度は比較的まれであるが1960年代の死亡率は約80%で、2000年以降も低下したものの10%台と高く、依然として極めて危険な病態である。その本態は骨格筋細胞内のカルシウム (Ca2+) 調節異常で、原因として1型リアノジン受容体 (ryanodine receptor type 1; RYR1)の遺伝子変異が考えられている。遺伝性の素因があれば、高齢者においてもMHを発症しうるが実際には高齢者ではMHを発症することはまれであり、この加齢によるMHが抑制されるメカニズムは未だ解明されていない。 本研究では、MHは高齢者より若年者で発症頻度や重症化率が高いという臨床的知見を動物実験モデルにより実証・解明することを目的としている。さらに、加齢によるMH抑制の原因検索を行うことで、新たな治療開発へとつなげることを目的としている。 RYR1ノックインマウスを用いて、若年マウス(12週齢)と高齢マウス(50週齢)で吸入麻酔薬を投与した場合に悪性高熱症の発症形式に違いが出るかを調べることとした。また、マウスの骨格筋から筋管細胞を作製し、RYR1刺激薬であるカフェインやクレゾールを負荷した際の細胞内カルシウム濃度の変化を、若年と高齢マウスで比較する。さらに骨格筋からRYR1などのCa2+調節に関与しているmRNAを抽出し、若年と高齢マウスでそのmRNAの発現量の違いを調べる。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ノックインマウスの繁殖が順調に進んでおり、若年マウスの作製は予定通りできている。
|
今後の研究の推進方策 |
2024年度も高齢マウスの作製を継続する。10月に50週齢マウスができる予定であり、悪性高熱症を発症するかの実験を行う予定である。現在、さらに高齢の75週齢のマウスも作製中である。また、若年マウスを用いて、筋管細胞の作製と細胞内カルシウム測定を行う。
|