研究課題/領域番号 |
23K08396
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 日本文理大学 |
研究代表者 |
松井 智浩 日本文理大学, 保健医療学部, 教授 (50314828)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 脳微小血管内皮細胞 / JAM-A蛋白 / TNF-α / IL-17 / 脳低温 / 制御性T細胞 / 炎症反応制御 / 脳保護作用 / 脳高温 |
研究開始時の研究の概要 |
今までに、脳低温療法による脳保護作用機序をミクログリアや炎症性T細胞といった炎症を惹起する細胞に着目し研究を行い、脳低温下では脳損傷早期におけるミクログリアのニューロン傷害性因子産生低下に基づくニューロン死抑制効果のみでなく、炎症性T細胞のニューロン傷害性因子産生も低下し、遅発性にもニューロン死抑制効果がもたらされる機序を示してきた。一方、T細胞には免疫応答を抑制するTregが存在するが、この細胞が本療法の脳保護作用にどのように関わるのかは不明である。本研究では、Tregの低温・高温応答を末梢性と脳内浸潤性で調べ、脳低温療法による脳保護作用機序をTregのもつ炎症抑制性機能の面から解明する。
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研究実績の概要 |
本研究は、脳低温による脳保護作用機序に、制御性T細胞(regulatory T cells:Treg)由来因子による炎症反応制御がどのように関わるのかを明らかにするものである。そのためにまずは、TNF-αやIL-17による脳障害増悪機序を調べる必要がある。そこで本年度は、白血球の血管外遊走に関与する脳微小血管内皮細胞の膜蛋白に、TNF-αやIL-17が及ぼす影響を調べた。その結果、両サイトカインは、PECAM-1蛋白発現には作用しなかったが、JAM-A蛋白発現をそれぞれ濃度依存的に増加させた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
今年度は、所属変更に伴う研究機器・試薬等の移動およびセットアップに多くの時間が割かれた。よって、研究は遅れていると評価せざるを得ない。
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今後の研究の推進方策 |
報告者は今までに、脳低温療法による脳保護作用機序をミクログリアや炎症性T細胞といった炎症を惹起する細胞に着目し研究を行い、脳低温下では脳損傷早期におけるミクログリアのニューロン傷害性因子産生低下に基づくニューロン死抑制効果のみでなく、炎症性T細胞のニューロン傷害性因子産生も低下し、遅発性にもニューロン死抑制効果がもたらされる機序を示してきた。一方、T細胞には過剰な免疫応答を抑制する制御性T細胞(regulatory T cells:Treg)が存在するが、この細胞が本療法の脳保護作用にどのように関わっているのかは不明である。Tregは炎症抑制性の細胞であるため、低温・高温下で受ける影響はミクログリアや炎症性T細胞とは全く異なる可能性がある。つまり脳低温療法はTregの活性化を介して脳保護効果を示し、反対に脳高温はTreg機能を抑制して脳障害増悪に繋がることが考えられる。そこで本研究では、Tregの低温・高温応答を末梢性と脳内浸潤性で調べ、脳低温療法による脳保護作用機序をTregのもつ炎症抑制性機能の面から解明する。
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