研究課題/領域番号 |
23K08399
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
中楯 陽介 筑波大学, 医学医療系, 講師 (50597002)
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研究分担者 |
山田 麻里子 筑波大学, 附属病院, 病院助教 (90913202)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 経鼻インスリン / 心臓手術 / 人工心肺 / 術後せん妄 / 周術期神経認知機能障害 |
研究開始時の研究の概要 |
手術を受けると、術後にせん妄や認知機能障害が発現することがあり、近年、問題となってている。せん妄は一時的だが、認知機能障害と関係が深く、認知機能障害を発症すると、数か月から数年にわたり、症状が続き、生活の質の低下につながる。心臓血管外科手術では、頻度が高く50%に達する。原因不明だが、一説として脳内の炎症が原因とされている。せん妄の予防法の開発が望まれるがまだ見つかっていない。そこで、心臓手術直前にインスリンを経鼻投与することで、せん妄や認知機能障害を予防できるかどうか明らかにする研究である。
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研究実績の概要 |
心臓手術後の心臓合併症は減少しているが周術期神経認知機能障害(せん妄や認知機能障害)は50%程度の患者におこり生活の質の低下を含む長期予後悪化と関連する。機序としては急性神経炎症が有力となっているが、予防法・治療法は確立されていない。一方、インスリンは抗炎症作用を有し、経鼻投与は認知機能障害を有する患者の認知機能を改善するため、術後認知機能障害の予防または治療として期待される。 実際の心臓手術における有効性やその機序を解明するために、今回、心臓血管手術患者を対象に、経鼻インスリン投与を行い術後せん妄、術後認知機能障害への有効性を明らかにし、バイオマーカ-の開発を行う。 2023年度は心臓手術患者を対象として、臨床研究「心臓外科手術患者に対する 経鼻インスリン投与の術後せん妄予防効果に関する多施設二重盲検化ランダム化比較試験」(Japan Registry of Clinical Trials 臨床研究等提出・公開システム(jRCTs031230047))を開始して、被験者募集、試験薬投与、術後せん妄・認知機能検査を進めている。 本研究で、経鼻インスリン投与の有効性が明らかになれば、実際に心臓手術患者の周術期神経認知機能障害の予防戦略となることが期待される。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
臨床研究を開始し、2023年7月より被験者募集が進行中でいる。協力施設の変更を行った影響で進行度としては若干の遅れが出ている状況である。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、患者組み入れを行う。バイオマーカー検討のための血液検体も同時に採取していく。
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