研究課題
基盤研究(C)
ノルアドレナリン作動性神経系の中枢における青斑核(A6)ニューロンと島皮質に投射するサブセット(A1/A2)との機能的結合性を解明し、逆行性ウィルスベクター(AAV2-retro)を用いた、薬理遺伝学的手法を基盤にした行動機能および神経活動の解析を行うことによって、ノルアドレナリンを介した大脳皮質領域の新たな慢性痛ネットワークを明らかにする。また島皮質と類似した解剖学的条件を揃えており、近年慢性痛における機序が明らかになりつつある内側前頭前野皮質(Prelimbic cortex)との相違点について検討する。本研究の結果によって慢性痛を維持するメカニズムが新たに理解されるとともに、臨床的な治療目標が明確になることを期待する。