研究課題/領域番号 |
23K08436
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55060:救急医学関連
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研究機関 | 日本文理大学 |
研究代表者 |
伊藤 英史 日本文理大学, 保健医療学部, 教授 (50711462)
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研究分担者 |
市場 晋吾 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (30284102)
杉本 佳介 岡山理科大学, 獣医学部, 講師 (40823216)
岡原 重幸 純真学園大学, 医療工学科, 教授 (50771185)
小畑 秀明 岡山理科大学, 工学部, 准教授 (60437118)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 救急医学 / 集中治療医学 / ECMO / 補助循環 / 人工腎臓 / 人工肺 / 人工腎肺 / 拍動流 / 急性腎不全 / 血液透析 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、血液を酸素化させる人工肺と血液透析(老廃物と余剰水分除去)機能を併せ持つ『人工腎肺』を開発し、ECMOに応用することを目的とする。本システムでは、中空糸内側に血液を、その外側にはウルトラファインバブル技術を活用して酸素加させた透析液を灌流し、中空糸の細孔部分で血液と透析液が接触することで血液が酸素化されるとともに二酸化炭素を除去し、同時に血液透析による血液浄化と除水が可能となる。本システムの開発により、ECMO中の腎機能保護効果と同時に呼吸・循環補助(血液の酸素化及び高二酸化炭素血症の改善と循環動態の維持)を行うことが可能となる。
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研究実績の概要 |
本研究は、血液を酸素化させる人工肺と血液透析(老廃物と余剰水分除去)機能を併せ持つ『人工腎肺』を開発し、ECMO(Extracorporeal Membrane Oxygenation)に応用することである。急性呼吸不全や循環不全に対する治療法の一つとしてECMOが選択され多くの救命例が報告されている一方で、長時間に及ぶECMOには副作用があり、その一つとして急性腎障害を併発することが課題となっている。この課題を解決するために、本ECMOシステムの開発により、腎機能保護効果を併せ持つ補助循環が可能となり、ECMO中の腎障害併発に軽減とシステム安全を担保した革新的な『人工腎肺』システムによるECMO治療の実施が期待される。 2023年4月から2023年8月までにはファイバブル技術を活用した酸素化透析液の作成実験を実施し、酸素加透析液の作成に成功している。酸素加透析液作成システムに関して一部改良の余地が認められているために、現在、システム全体の安全性確認を実施しながら改良を試みているところでもある。2023年9月からは『人工腎肺』システムのシステム全体の性能と安全性試験を現在まで実施しているところである。並行して、2024年8月から実施予定である小動物を用いた『人工腎肺』による腎機能改善効果に関する実験の準備を進めているところである。小動物実験によるシステム全体の安全性確認と治療効果に関する実験により更なる課題発見につながることが予想される。これらの課題が解決されれば、翌年度に学会発表を行い、その後論文作成を実施する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
概ね計画通り実験は進んでいる。現在はシステム全体の安全性確認を推計実験で実施しているが、これから始まる小動物実験での安全性の確認と治療効果に関する研究結果次第で研究の進捗状況が変化することも予測される。
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今後の研究の推進方策 |
現在実施している『人工腎肺』システムの安全性確認を2024年中旬までに行い、その後本年度末までに治療効果を確認する予定である。治療効果が確認できる段階になれば、本研究に関する学会発表を次年度に実施し、論文執筆をしていく予定である。
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