研究課題/領域番号 |
23K08466
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55060:救急医学関連
|
研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
方山 真朱 自治医科大学, 医学部, 講師 (70645704)
|
研究分担者 |
藤内 研 自治医科大学, 医学部, 助教 (80644707)
庄野 敦子 島根大学, 医学部, 医科医員 (90343285)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
|
キーワード | 4D-CT / 呼吸ダイナミックCT / PEEP / 呼気終末陽圧 / 人工呼吸関連肺傷害 / EIT / 四次元呼吸ダイナミックCT / 人工呼吸器関連肺傷害 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、人工呼吸管理中の急性呼吸不全患者に対し2相の異なる高低の呼気終末陽圧(5cmH2Oと15cmH2O)が肺胞に与える『動的な』影響を4D-CTを用いて解明することである。本研究により、急性呼吸不全に対する4D-CTの位置付けや最適なリクルータビリティ手法(陽圧の有用性を判断すること)を検証することで、将来的に急性呼吸不全に対する肺保護換気を大きく改善することが期待される。
|
研究実績の概要 |
COVID-19に代表される急性呼吸不全では、人工呼吸器による肺傷害(VILI)を防ぐために肺保護換気を行う必要がある。しかし、肺保護換気の1要素である呼気終末陽圧(PEEP)の適切な設定方法は未だ確立されていない。代替として『高めのPEEPが良いか、低めのPEEPが良いか』(リクルータビリティ)を検証する手法が提唱されつつあるが、いずれも肺の局所における換気動態を観察することができず、精度検証がなされていない。本研究では、時間軸を有する四次元呼吸ダイナミックCT(4D-CT)を2種類の高低のPEEP設定での肺保護換気下で撮影することで、肺の局所におけるVILIの可視化・定量化を行い、最適なPEEPを同定することを目的とする。本研究により、リクルータビリティの適切な評価方法を確立し、VILIの早期認識や最適な呼吸管理につなげるための基礎的な解析を行う。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究では、急性呼吸不全『低いPEEP(5cmH2O)と高いPEEP(15cmH2O)を用いることで、現在用いられているリクルータビリティ評価の精度検証を行うこと、リクルータビリティの有無に応じたVILIの発生状況や換気特徴が予測可能か』を4D-CTを用いて解析することを予定している。本研究では1年半で症例を収集し、残り1年半でデータ解析と学術誌への発表を行う計画である。研究期間内に以下の項目に関して、解明することを目標と設定した。1.リクルータビリティの評価手法を、高低2相のPEEPにおける肺胞構造の変化と比較することで、VILIの最小化を示唆する最適なPEEPを反映するか、精度検証を行う。2.リクルータビリティの有無が、VILIの位相や空間分布に与える影響を検証する。3.リクルータビリティと相反するPEEPがVILIに与える影響を動的に検証する。 現在までの進捗状況は、順調に経過している。目標症例数である40症例に対して4D-CTを撮影することが可能であった。現在、得られたデータを解析し、順次研究結果を学術集会や学術誌で発表することを計画している。
|
今後の研究の推進方策 |
概ね計画通り研究が進行している。4D-CT含めた各種データを解析している最中であり、いくつかの項目に関しては、事前の予想通りの結果が得られている。今年度中に、国際学会や学術誌に研究結果を発表する予定とする。また、現在使用しているCTよりも性能面で優れるCTを解析とし使用することが可能となったため、より詳細な検証が実施できるか検討中である。
|