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ARDSモデルマウスにおける腸内細菌叢産生水素ガスの抗炎症効果の検討

研究課題

研究課題/領域番号 23K08467
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分55060:救急医学関連
研究機関北里大学

研究代表者

久保田 勝  北里大学, 医療衛生学部, 教授 (00234500)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
キーワード水素ガス / ARDS / 腸内細菌叢 / 腸内細菌叢由来水素ガス / 急性呼吸促迫症候群
研究開始時の研究の概要

抗酸化作用を有する水素は腸内細菌叢で産生され、呼気として排出されることから、腸内細菌叢由来水素ガスは肺内で抗酸化作用を発揮していると考えられる。急性呼吸促迫症候群(ARDS)では病態進行に活性酸素種が関与しており、腸内細菌叢由来水素ガスは肺内で抗酸化作用からARDSの病態改善に寄与している可能性がある。ARDSモデルマウスを用いて、腸内細菌叢の水素ガス産生能として糞便から産生される水素ガス量を、肺胞内水素ガスの指標として呼気水素濃度を測定し、各種炎症性マーカーとの関連を検討する。あわせて、腸内細菌叢を解析し、ARDSにおける腸内細菌叢変化を検討する。

研究実績の概要

無処置のマウスとSultamicillin(SBTPC)投与により腸内細菌叢水素ガス産生能を減弱させたマウスでARDSモデルマウスを作成し、腸内細菌叢の水素ガス産生能として糞便から産生される水素ガス量と、肺胞内水素ガスの指標として呼気水素濃度を測定し、各種炎症性マーカーとの関連から、腸内細菌叢由来水素ガスの抗炎症効果を検討することが目的である。
SBTPC投与により腸内細菌叢水素ガス産生能がほぼ消失することが確認できたことから、腸内細菌叢由来水素ガスの抗炎症効果の検討が可能と考え研究を進めた。本年度は主にHClを肺に注入した軽症ARDSモデルでの研究を中心に行った。無処置のコントロールを水素産生(+)群、SBTPC投与後を水素産生(-)群として検討した。腸内細菌叢水素ガス産生能については、水素産生(+)群では軽症ARDSモデル作成前後(前274.07 ppm, 後252.80ppm)で変化はなく、水素産生(-)群ではモデル作成前から低値であるがモデル作成後も変化は認められなかった(前0.20ppm, 後2.73ppm)。呼気水素濃度については、水素産生(+)群ではモデル作成後有意に減少し(前5.27ppm, 後1.86ppm, p<0.01)、水素産生(-)群ではモデル作成前から低値で変化は認められなかった(前0.13ppm, 後0.33ppm)。腸内細菌叢水素ガスは肺の炎症の場において消費されたものと考えられた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

軽症ARDSモデルにおいて腸内細菌叢由来水素ガスが肺で消費されていることが明らかとなった。

今後の研究の推進方策

今後は1μgのα-GalCer静注12 時間後に5μg LPS を静注する重症ARDSモデルで腸内細菌叢水素産生能、呼気水素濃度を測定するとともに、軽症ARDSモデルと重症ARDSモデルにおいて腸内細菌叢由来水素ガスと各種炎症性マーカーとの関連を検討し、腸内細菌叢由来水素ガスの抗炎症性効果を検討する。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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