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膠芽腫における免疫細胞とヒアルロン酸の関係及び腫瘍溶解性ウイルス療法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 23K08496
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分56010:脳神経外科学関連
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

清川 樹里  東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 非常勤講師 (90711747)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
キーワード神経膠腫 / 腫瘍溶解性ウイルス療法 / 腫瘍微小環境 / ヒアルロン酸 / 免疫細胞 / Oncolytic virus / Glioblastoma / Immune cells / hyaluronic acid
研究開始時の研究の概要

本研究で は、ヒトの膠芽腫組織において、ヒアルロン酸の産生と腫瘍進展、免疫細胞の分布の関係と、実際の臨床経過との関連を調査し解明することを目的としている。本研究では、脳腫瘍患者から採取した組織標本を用いて ヒアルロン酸(HA)や各種免疫細胞の染色をおこない、 その患者の予後や治療経過など臨床データと併せて評価を行うドライサイドの研究と、マウスモデルを用いて腫瘍溶解性ウイルス(OV) 治療を行い、その治療を受けた腫瘍組織において HA の変化や免疫細胞の分布、免疫誘導に関連するサイトカインなどの評価を行うウェットサイドの研究を行う。

研究実績の概要

最も悪性度の高い脳腫瘍である膠芽腫に対して、新しい治療方法として腫瘍溶解性ウイルス療法(G47Δ)が 2021 年に世界に先駆けて本邦で 承認され、治療効果の促進が期待されている。申請者は、腫瘍微小環境の中で細胞外器質のヒアルロン酸に注目し、ヒアルロン酸分解酵素を搭 載した腫瘍溶解性ウイルスによる治療が、マウス脳腫瘍モデルにて生存期間を延長することを過去に証明した。さらに、ヒアルロン酸分解ウイルス治療 により、マウス脳腫瘍内で免疫細胞が誘導されることを示し、免疫ポイントチェック阻害薬との併用により治療効果が増強されることを明らかにした。本研究では、ヒトの膠芽腫組織において、ヒアルロン酸の産生と腫瘍進展、免疫細胞の分布の関係と、実際の臨床経過との 関連を調査し解明することを目的としている。
令和 5 年度は、当院で加療をおこなった神経膠腫標本に対してについても同様に染色を行う方針とした。特にヒアルロン酸染色については、染色の条件を一定化しないと互いに比較することが難しく、それらの予備染色を重ねて適切な染色条件を確立した。また、その他に免疫細胞との関連を調べるため、主に白血球の免疫染色について条件の設定を確認した。また、それらの症例についての臨床データを抽出し、今後、染色結果と実際の治療経過や転帰を比較する予定である。また、ヒアルロン酸・免疫細胞と分子学的特徴の相関を確認するため、分子学的指標の測定を学内で遂行するための予備実験を行った。今後合わせて評価を行っていく予定である。メイントピックは異なるが、この際確立した実験手法を利用した結果を、学会発表及び論文発表に使用した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

週1回の非常勤で研究しているが、2023年10月までは常勤の仕事の都合上欠勤が多くなってしまった。2023年10月以降は、職場を異動したため、ほぼ途切れることがなく研究を行うことができている。予定より約半年分ほどの遅れがあるが、今後は研究を定期的に行えるため、予定に追いつく見込みである。

今後の研究の推進方策

令和 5 年度はに予備実験で確立した免疫染色を、多数の症例にて評価を行い、その症例の臨床データや画像所見と比較予定していく。新しく手術により入手できる検体から、腫瘍幹細胞株の樹立も目指し、in vitroの実験も行っていく予定としている。ただし、本研究課題を申請した際に予定していた、実際にウイルス治療薬にて治療した腫瘍細胞の採取や評価を行っていくことを予定としていたが、ウイルス治療薬の入手が難しく、当院では臨床的に行えていない背景があり(現時点で使用できる施設は日本で1施設のみ)、その評価を行うことが難しいと考えている。令和6-7年度の間に、治療薬が普及することが可能となれば、再度研究課題に盛り込む予定としている。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Loss of methylthioadenosine phosphorylase immunoreactivity correlates with poor prognosis and elevated uptake of 11C-methionine in IDH-mutant astrocytoma2024

    • 著者名/発表者名
      Yamamura Toshihiro、Tamura Kaoru、Kobayashi Daisuke、Inaji Motoki、Toyama Yuka、Wakimoto Hiroaki、Kiyokawa Juri、Hara Shoko、Tanaka Yoji、Nariai Tadashi、Shimizu Kazuhide、Ishii Kenji、Maehara Taketoshi
    • 雑誌名

      Journal of Neuro-Oncology

      巻: - 号: 2 ページ: 355-365

    • DOI

      10.1007/s11060-024-04661-y

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Distant progression to the posterior fossa in supratentorial glioblastoma: a report of three cases during Tumor Treating Fields therapy2023

    • 著者名/発表者名
      Juri Kiyokawa, Kaoru Tamura, Kazuhide Shimizu, Tetsuo Ota, Shogo Imae, Mai Sakashita, Shinji Yamamoto, Taketoshi Maehara
    • 学会等名
      28th Annual meeting, Society for Neuro-Oncology
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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