研究課題/領域番号 |
23K08601
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
遠藤 努 北海道大学, 医学研究院, 特任助教 (90805293)
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研究分担者 |
高畑 雅彦 北海道大学, 医学研究院, 准教授 (40374368)
寺尾 知可史 国立研究開発法人理化学研究所, 生命医科学研究センター, チームリーダー (60610459)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2025年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2024年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2023年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
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キーワード | 脊椎靭帯組織 / シングルセル / 次世代シーケンサー / OPLL / 遺伝子 / 肥満 / 内臓脂肪 |
研究開始時の研究の概要 |
現在までヨーロッパ人を主な対象とし,主要臓器の遺伝子発現と遺伝子多型を関連させるプロジェクトが行われている.多くの研究機関で組織・細胞の遺伝子発現とその制御機構の解析が行われてきたが,脊椎靭帯組織および細胞に関する情報がないことが病態解明のボトルネックとなっている.本研究は,脊椎靭帯組織における網羅的遺伝子発現を明らかとする初めての研究となる可能性が高く,これらを基にOPLLの病態を解明する.
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研究実績の概要 |
a 黄色靭帯骨化症および後縦靭帯骨化症患者(合計5症例)において、手術において不必要となる胸椎黄色靭帯組織の検体を採取した。採取に当たっては、骨化巣に近い部位の靭帯組織(前骨化病変)と骨化していない靭帯組織(骨化なし)を慎重に選択した。これは、既に骨化してしまっている靭帯組織を研究に使用しても、骨化の原因因子の特定は困難である、という配慮がもとになっている。採取した検体は速やかに生理食塩水に冷却保存し回収した。靭帯組織は併設している実験施設に運ばれた。速やかにハサミで靭帯組織を細断し、細断した組織をリベラーゼで処理し、37度で遠心しながら単離作業を開始した。 b 上清を速やかに回収し、保存液で保存した。さらにリベラ―ゼでの処理と上清の回収操作を靭帯組織が疎になるまで繰り返した。 c 細胞の回収率は低く、さらに細胞活性が低いことが明らかとなった(生細胞は全体の2-3割程度)。その細胞の培養(1-2日)を施行したが、その細胞生存率は低かった。 d リベラ―ゼ濃度を変更して再度、上記の処理を行った。さらに遠心時間を短縮し、回収にかかる時間を最小限にするように努めた。またリベラ―ゼの処理は一回のみとした。その結果細胞回収率の上昇があったが、シングルセル化に十分な細胞数とは言えなかった。また、細胞培養によっても細胞の生存率は低いままだった。 e 細胞の保存液を変更し同様の処理を再度施行したが、細胞の生存率に違いはなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
上記理由により、細胞単離の処理がうまくいっていないため
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今後の研究の推進方策 |
リベラ―ゼからコラゲナーゼに変更し、上記処理を行うこと、さらに保存液の種類や濃度を変更して細胞生存率や細胞回収の改善を試みる。上記の条件検討によっても改善がない場合には、シングルセルRNA-seqに先行し、bulk RNA-seqを行うことも検討中である。
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