研究課題/領域番号 |
23K08606
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
里 貴史 東京大学, 医学部附属病院, 届出研究員 (10969851)
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研究分担者 |
齋藤 琢 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (30456107)
寺島 明日香 東京大学, 医学部附属病院, 特任講師 (30596937)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 神経障害性疼痛 / 間葉系幹細胞 / 全身性免疫システム |
研究開始時の研究の概要 |
神経障害性疼痛は体性感覚神経系の病変や疾患によって引き起こされる疼痛である。我々は間葉系幹細胞を用いた変形性関節症の治療研究を行う中で、間葉系幹細胞の免疫調整作用、組織修復作用が関節の恒常性維持に貢献することを見出した。神経障害性疼痛は慢性炎症や免疫系細胞が関与することから、間葉系幹細胞の静脈内投与によって神経障害性疼痛も改善することが想定されている。本研究では、シングルセル解析を駆使して、マウスモデルをベースに様々な組織の細胞群の変化を解析し、 全身性免疫システムによる神経障害性疼痛の制御機構と間葉系幹細胞のsystemicな作用機序を包括的に解明し、治療手段に革新をもたらすことを目指す。
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研究実績の概要 |
神経障害性疼痛は体性感覚神経系の病変や疾患によって引き起こされる疼痛であるが、現状の手術や薬物療法では改善しないことも少なくない。神経障害性疼痛には慢性炎症が深く関わり、ミクログリアなど神経組織に常在する免疫系細胞が関与することから、全身性免疫システムによる神経障害性疼痛の制御機構の解明に取り組んでいる。 我々は間葉系幹細胞(Mesenchymal Stem Cell; MSC)を用いた変形性関節症の治療研究を行う中で、MSCの免疫調整作用、組織修復作用が関節の恒常性維持に貢献することを見出した。そのためMSC投与による全身性免疫システムの変化が神経障害性疼痛の病態を修飾する可能性に注目し、MSCを手がかりにして神経障害性疼痛の病態解明を進めている。 まず神経障害性疼痛モデルマウスとしてL5神経根結紮モデルマウスを独自に作成した。次に神経障害性疼痛モデルマウスにMSCの静脈内投与を行い、疼痛関連行動解析を行った。具体的にはvon Frey testによるアロディニアの評価、およびPlantar testによる温度覚に対する疼痛閾値の評価を行い、いずれの評価方法でもMSC投与により疼痛関連行動が改善することを明らかにした。そして静脈内投与したMSCのトラッキング、MSC投与前後での障害神経部の組織学的解析とBulk RNA-Seq解析、脾臓を摘出した神経障害性疼痛モデルマウスでの疼痛関連行動解析などを行うことで、MSCが神経障害性疼痛を軽快する作用機序において脾臓が重要性な役割を果たすことを示唆するデータが得られた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
これまでのところ、神経障害性疼痛モデルマウスに静脈内投与したMSCのトラッキング、MSC非投与の神経障害性疼痛モデルマウスの組織学的解析と発現解析、MSC投与後の神経障害性疼痛モデルマウスの組織学的解析と発現解析、MSC投与/非投与の神経障害性疼痛モデルマウスにおける脾摘の影響の解析を実施しており、概ね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
今後は脾臓におけるBulk RNA-Seqや、主要組織(脊髄後角、後根神経節、脾臓、リンパ節など)のSingle cell RNA-seqを行い、pathway解析や trajectory解析を行うことで、循環型免疫細胞の神経組織への移行や、循環型免疫細胞と神経組織内在性免疫細胞、さらには外因性MSCと循環型免疫細胞/神経組織内在性免疫細胞との相互作用を推定する。
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