研究課題/領域番号 |
23K08611
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
須藤 啓広 三重大学, 医学系研究科, 教授 (60196904)
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研究分担者 |
西村 明展 三重大学, 医学系研究科, 寄附講座講師 (10508526)
明田 浩司 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (20422826)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ロコモティブシンドローム / 疫学調査 / 住民検診 / コロナ禍 / 運動器疾患 / 要介護認定 / 介護予防 |
研究開始時の研究の概要 |
2020年より猛威を振るっている新型コロナ感染症に伴い、人々の外出の頻度、他の人と会う機会が急激に減少したことに伴い、各人の活動度が低下してきた。特に感染すると重症化する危険性の高い高齢者においては、その活動性の低下が著明であると考えられる。我々は1997年より山村部の運動器コホート研究を2年毎に行い、特に2015年よりロコモ度の評価を行ってきた。コロナ禍が高齢者の活動性にどのように影響を与えたか、運動器疾患の症状の変化はどうであるか、またロコモティブシンドロームや要介護にどのように影響を与えたかを、コロナ前後の本コホート研究データを用いて比較評価する。
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研究実績の概要 |
2022年11月、12月にコロナウイルスのパンデミックにより延期されていた第13回の大台町運動器検診を開催することができた。これに伴い、新たなデータを蓄積をすることができ、そのデータ入力、解析を2023年度に行ってきた。第13回検診では大台町在住の50歳以上の男女が332名(男性124名、女性208名)参加された。過去12回の検診データとのすり合わせを行い、現在までの総参加数は1826名(男性665名、女性1161名)となった。第13回検診では3つのロコモ度テスト(ロコモ25、立ち上がりテスト、2ステップテスト)、各種関節単純X線(頸胸腰椎2方向、両股関節正面、両膝立位正面、両足関節立位2方向、両足立位正面像)、骨密度測定、超音波検査(足関節不安定性評価と膝関節骨棘の評価、運動能力テスト(通常速度歩行、最大速度歩行、5回椅子立ち上がり時間、開眼片脚立位時間、大腿四頭筋筋力)、関節痛や生活歴に関する問診などのデータを採取することができた。 これらのデータを用いて、2023年度には変形性足関節症(AOA)の横断研究を行い、国内外でその結果を報告した。検診に参加し、足関節単純X線の撮影が可能であった597名を対象とした研究で、単純X線上のAOAは13.9%であり、有痛性のAOAは1.2%であった。女性、加齢、足関節周囲骨折の既往、超音波で診断した足関節慢性不安定症(足関節外側靭帯不全)がAOAの有意な関連因子であった。過去に一般住民を対象としたAOAの疫学データは少なく、日本国内では我々が渉猟しえた限りでは初めての報告であった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年度は検診事業がなく、2022年に行った第13回検診のデータ入力と解析を中心に行ってきた。現時点で、第13回検診のデータ入力は終了しており、一部の解析も開始できており、おおむね順調に進行している。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度末~2025年度初旬に第14回大台町運動器検診を予定している。第14回検診では第13回と同様に3つのロコモ度テスト、各種単純X線、骨密度測定、運動機能検査、超音波検査、関節痛や生活歴に関する問診などのデータを採取する予定である。
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