研究課題/領域番号 |
23K08615
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
西尾 尚子 和歌山県立医科大学, 医学部, 特別研究員 (40648359)
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研究分担者 |
谷口 亘 和歌山県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (20453194)
山中 学 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (30597084)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 不動 / 活性酸素種 / 疼痛 / ROS / TRPA1 |
研究開始時の研究の概要 |
骨折や捻挫といった外傷に外固定治療は非常に有用な治療法であるが、長期の外固定による身体の不動化はときに原因不明の慢性疼痛を引き起こす。不動による疼痛発生メカニズムは今なお不明な点が多い。我々はこのメカニズムには脊髄後角レベルでのROSによるTRPA1チャネル活性化を介した中枢性感作が関与していると考える。本研究の目的はこの仮説を不動化モデルラットの脊髄後角細胞にパッチクランプ法を用いた電気生理学的手法により証明することである。仮説が証明されれば、運動療法・リハビリテーションの慢性疼痛に対する有用性を高めるだけでなく、慢性疼痛の予防に対するエビデンスとしても貢献できると考える。
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研究実績の概要 |
整形外科学領域における骨折・捻挫・打撲といった外傷にギプスなどの外固定治療は有用な治療法であるが、長期の外固定による身体の不動化はときに原因不明の慢性疼痛を引き起こし、難治化することがある。不動による疼痛発生メカニズムはいまだ一定の見解が得られていない。我々は過去に脊髄後角浅層において活性酸素種(Reactive Oxygen Species:ROS)が痛みを伝える感覚神経の神経終末に存在するTransient receptor potential ankyrin 1 (TRPA1)チャネルを活性化させることを報告し、ROSが中枢性感作を引き起こす可能性を示した。またROSは虚血・再灌流障害や廃用性筋萎縮といった病態に関与していると報告されている。これらの研究を基に、「外傷を伴わない不動による慢性疼痛発生メカニズムに、体内のROSの上昇による脊髄後角レベルでのTRPA1チャネル活性化を介した中枢性感作が関与しているのではないか」という仮説をたてた。本研究の目的はこの仮説を電気生理学的・生化学的・行動学的実験を用いて明らかにすることである。本研究は運動器慢性疼痛への運動療法・リハビリテーションの有用性を高め、さらに慢性疼痛の予防に対するエビデンスとして貢献できると考える。本年度は5週齢のノーマルラットの頸静脈から採取した血漿よりフリーラジカル解析装置を用いて(ROSは不安定であるので中間代謝物濃度を測定する)酸化度を示すReactive Oxygen Metabolites(d-ROMs)値、抗酸化度を示すBiological Anti-oxidant Potential(BAP)値を解析した。その結果、平均値±標準誤差を示すにd-ROMs値は203.6±11.5U.CARR(1U.CARR=0.08mg/100mlH2O2)で、BAP値は2756.8±87.7μmol/lとなった(n=5)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は手技の習得・洗練習熟に多くの時間を要した為、研究開始が遅れ、期待される成果が出ていない。
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今後の研究の推進方策 |
研究計画にしたがい、次年度は不動化モデルラットにおける生化学的解析、並びにノーマルラット、モデルラットの行動学的解析を予定している。
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